SEO対策と聞くと、キーワードの選定やコンテンツの改善など、自社サイト内の施策に注目しがちです。
しかし実際には、他のサイトやSNS上でどのように評価されているかといった「外部からの信頼」も、検索順位に影響する要素のひとつです。
こうした“外からの評価”を高める取り組みが「外部対策」です。
被リンクやSNSでのシェア、メディア掲載、口コミといった外部要素は、Googleがサイトの信頼性や権威性を判断する参考材料になります。
本記事では、外部対策の基本から、すぐに実践できる施策、注意点までをわかりやすく紹介します。
これからSEO対策を始めたい方や、外部施策に不安を感じている方に向けて、具体例とともに解説します。
内部対策と合わせて進めることで、検索順位の安定と集客の強化につながるため、ぜひ参考にしてください。
・被リンクやサイテーションの重要性は理解しているが、具体的な施策に踏み出せない
・外部評価が検索順位に影響すると聞くものの、何から手をつけていいか不安
・リスクのある外部施策に手を出すのは避けたいが、代わりの選択肢が見つからない
そうしたお悩みに対し、シンクションでは、必要に応じて外部対策の方向性整理や施策検討のご相談にも対応しています。
目次
外部対策とは?
SEOにおける外部対策とは、自社サイト以外の場所から得られる評価を高めるための取り組みを指します。
検索エンジンは、どれだけ外部から信頼されているかという視点でサイトを評価します。
外部対策では、主に以下のような要素が評価対象になります。
これらはすべて、第三者からの評価であるため、自作自演が難しく、自然な形で集めることが求められます。
Googleは検索順位の決定にあたり、こうした外部評価をもとにサイトの信頼性や権威性を判断します。
SEOの成果を安定させるには、内部対策と並行して外部対策も進めることが重要です。
外部対策と内部対策の違い
SEO対策は大きく「外部対策」と「内部対策」の2つに分けられます。
両者の違いは、施策の対象が“サイト外”か“サイト内”かにあります。
内部対策とは、サイト構造やコンテンツ内容を最適化し、検索エンジンに評価されやすくする取り組みです。
例としては、タイトルタグの調整、見出し構造の整理、画像のalt属性設定、ページ速度の改善などが挙げられます。
一方で外部対策は、自社サイト以外から得られる信頼や評価を高めるための施策です。
被リンクやサイテーション、SNSでのシェア、メディア掲載などが代表例です。
内部対策は自分たちの手で整えやすい反面、外部対策は第三者の関与が必要で、信頼を積み上げるプロセスが求められます。
どちらか一方だけでなく、両方をバランスよく進めることがSEOの成果を高めるポイントです。
関連記事:SEOに強い内部リンク設計とは?効果的な貼り方を解説
外部評価が検索順位に与える影響とは?
検索エンジンは、コンテンツの質だけでなく、外部からどのように評価されているかを重要な判断基準としています。
とくに、被リンクやサイテーションは、Googleがサイトの信頼性を測る上で注目するポイントです。
被リンクは、他のサイトがリンクという形で紹介してくれる行為です。
これは「このサイトの情報は役立つ」と推薦しているのと同じ意味を持ちます。
一方でサイテーションは、リンクがなくても社名や店舗名がネット上で言及されることで、ブランド認知や地域性の信頼感につながります。
こうした外部評価の積み重ねは、E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)の評価にも影響を与え、検索順位の向上に貢献します。
内部対策ではカバーしきれない外部からの信頼性や推薦性を、外部対策によって強化することが可能です。
サイテーションとは?SEO・MEOで評価されるための基本と対策
主な外部対策とその特徴
外部対策にはさまざまな種類があり、それぞれ異なる形で検索エンジンからの評価に寄与します。
すべての施策に共通するのは、「第三者からどれだけ信頼されているか」を示すという点です。
具体的には、他サイトからの被リンク、名前の言及(サイテーション)、SNSでの発信や口コミ、メディアへの掲載などが挙げられます。
これらの施策は単独でも効果がありますが、組み合わせることでより大きな成果を生み出すことが可能です。
このセクションでは、それぞれの外部対策の特徴とSEOへの影響について詳しく解説します。
被リンク|他サイトからの推薦
被リンクとは、他のWebサイトから自社のページへ向けて設置されたリンクのことであり、Googleはこれを「第三者からの推薦」として評価しています。
特に、信頼性の高いサイトや関連性のあるメディアからのリンクは、サイトの信頼性や専門性を裏付ける重要なシグナルとなります。
ただし、近年のGoogle検索アルゴリズムでは、被リンクの「数」よりも「質」が重視されるようになっています。
GoogleのアナリストGary Illyes氏は2023年の講演で、「多くの人がリンクの重要性を過大評価している。リンクはもはや上位3つのランキング要因ですらない」と明言しており、コンテンツの質やユーザー体験、E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)の方が重要視される傾向にあります。
また、不自然なリンクや品質の低いサイトからのリンクが多数存在する場合は、スパムと見なされ評価を下げる可能性もあるため注意が必要です。
Googleは2022年12月の「リンクスパムアップデート」でAI検出システム「SpamBrain」を強化し、不自然なリンクを自動的に無効化すると発表しています。
効果的な被リンクの獲得には、良質なコンテンツの発信はもちろん、外部サイトとの信頼関係構築も欠かせません。
業界メディアへの寄稿、企業情報の登録、プレスリリース、取材協力といった自然な被リンクを生み出す取り組みを、長期的な視点で積み重ねていくことが重要です。
関連記事:SEO効果を高める良質な被リンクを増やす施策18選
参考:Is Link Building Still Relevant to SEO?
サイテーション|リンクを伴わない言及
サイテーションとは、リンクが貼られていなくても、自社の企業名や店舗名がWeb上で言及されることを指します。
たとえば、SNS投稿や口コミサイト、ニュース記事などに社名が登場するケースが該当します。
GoogleのJohn Mueller氏は、「サイテーションはPageRankのようなリンク評価には使われていない」と明言しており、被リンクのようにランキングに直接影響を与えるシグナルではありません。
しかし、サイテーションには間接的なSEO効果があります。例えば、社名の言及を見たユーザーが指名検索を行ったり、他メディアで取り上げられるきっかけになったりすることで、結果的にトラフィックや被リンクの増加につながる可能性があります。
また、ローカルSEO(MEO)の文脈では、GoogleビジネスプロフィールとNAP(名称・住所・電話番号)の整合性が取れていることが評価要素の一部となるため、サイテーションとの連携が重要です。
サイテーションを活用する際は、自然な話題づくりや情報の一貫性の確保を意識し、ブランド認知や信頼性の醸成につなげていきましょう。
関連記事:サイテーションとは?
参考:Google’s John Mueller on Brand Mentions
SNSや口コミの影響
SNSや口コミは、検索エンジンに間接的な評価シグナルを送る外部対策の一つです。
とくにローカルSEO(MEO)では、ブランド名や店舗名がSNS上で言及される頻度が「視認性の高さ」として評価に影響を与える可能性があります。
たとえば、X(旧Twitter)でのサービス体験の投稿や、Instagramでの来店シーンのシェアは、リンクがなくても「話題性の証拠」として機能します。
また、口コミサイトでのレビューや評価も、ユーザーの実体験に基づくコンテンツとして、検索エンジンからの信頼性向上に貢献します。
重要なのは、自然な言及が生まれるような導線や話題づくりの工夫です。
SNSアカウントの整備、ハッシュタグの設計、口コミ依頼の丁寧な案内などが、外部評価を広げる第一歩になります。
SNSと口コミは、ユーザー視点の評価を通じて、検索エンジンにブランドの「人気」と「実在性」を伝える力を持っています。
意図的な拡散よりも、誠実な発信と体験設計が、自然な評価の積み重ねにつながります。
関連記事:OGP設定|WordPressとHTMLの具体的な手順
メディア掲載・指名検索・UGCなど
検索エンジンは、Web上での話題性やユーザーの関心を間接的に評価しますが、それ自体が検索順位に直接影響するわけではありません。
たとえば、ニュースサイトや業界メディアに自社が取り上げられても、リンクがない場合やnofollow属性が付いている場合は、SEOにおける直接的な効果は限定的です。
ただし、信頼ある媒体での紹介は、サイトの信頼性や権威性を高める要素として評価されやすくなります。
UGC(ユーザー生成コンテンツ)も同様です。
自社サイト内のレビューやコメントは、内容次第で検索キーワードの補完やユーザー体験の向上につながります。
ただし、質の低い投稿やスパム的なリンクは逆効果になるため、モデレーションが不可欠です。
UGCやメディア露出は、適切に活用すればE-E-A-Tを補強する手段となりますが、ランキング操作を狙った過剰な活用は避けるべきです。
外部対策の進め方
外部対策は、被リンクやサイテーションといった評価を自然に獲得していく取り組みです。
とはいえ、闇雲に行動しても期待する効果は得られません。
まずは現状を正確に把握し、目的に合わせたページを選定したうえで、継続しやすい施策から取り組むことが重要です。
このセクションでは、外部対策を始めるうえで押さえておきたい3つのステップを解説します。
まずやるべき現状チェック(被リンク・サイテーション状況)
外部対策を始める前に、自社サイトが今どれだけ外部から評価されているかを把握することが第一歩です。
被リンクやサイテーションの状況を把握することで、強化すべきポイントが明確になります。
被リンクの確認には、Googleサーチコンソールが有効です。
「リンク」レポートを確認することで、どのページがどのサイトからリンクされているか、どの程度の頻度で評価されているかを把握できます。
一方、サイテーションの状況は、ツールによる完全な把握が難しいため、SNSや口コミサイトでの言及、企業名検索結果の内容などを手動でチェックすることも必要です。
特に、NAP情報(名称・住所・電話番号)の表記揺れがある場合は、修正して一貫性を保つことが大切です。
現状を正確に把握することで、やみくもな施策ではなく、効果的な外部対策の優先順位が見えてきます。
関連記事:Googleサーチコンソールの使い方
外部評価を集めたいページを明確にする
外部対策の効果を最大化するには、どのページに評価を集めたいのかを明確にすることが重要です。
外部評価が分散してしまうと、検索順位の向上につながりにくくなるため、戦略的なページ選定が成果に直結します。
例えば、商品ページやサービス紹介ページなど、集客やCV(コンバージョン)につながるページを対象にすれば、評価の向上が売上にも貢献します。
また、会社概要ページやブログ記事など、信頼性や専門性を示すページを選ぶことで、E-E-A-T対策にも効果的です。
外部評価を意図的に集めるには、ページタイトルや見出し、メタ情報の設計も重要です。
検索されやすい表現を使い、発信者が言及しやすい構成に整えておきましょう。
関連記事:SEOタイトルの付け方と最適な文字数|ChatGPTプロンプトで即実践可!
まずは取り組みやすい外部施策から着手する
外部対策は、いきなり難易度の高い手法に挑むよりも、少ない工数で着手できる施策から始めるのが成功のコツです。
被リンクやサイテーションを少しずつ積み上げることで、施策自体が定着しやすくなります。
具体的な方法については、次のセクション「具体的な外部対策の施策例」で詳しく紹介します。
外部評価を得るための具体施策
外部対策の効果を高めるには、戦略だけでなく、実際に「どんなアクションを起こすか」が重要です。
このセクションでは、被リンクやサイテーションを自然に獲得するための具体的な施策例を紹介します。
施策の多くは、自社の状況に応じて取り組むべき内容や順序が異なります。
無理にすべてを網羅する必要はなく、自社の強みや露出機会を活かしやすいものから選んで実行しましょう。
業界ポータルや企業名掲載サービスに登録
企業情報を外部サイトに掲載することは、少ない工数で始められる外部対策のひとつです。
多くのポータルサイトやサービスでは、企業紹介欄に自社サイトへのリンクを設置できます。
ただし、リンクに「nofollow属性」が付与されるケースもあり、検索エンジンの評価に直接つながらない可能性があります。
それでも、信頼性の高い媒体での紹介は認知拡大や間接的なリンク獲得のきっかけになります。
掲載先は、自社と関連性が高く、運営元が明確なサイトを選ぶことが重要です。
関連記事:SEO効果を高める良質な被リンクを増やす施策18選
Googleビジネスプロフィールの整備と活用
Googleビジネスプロフィールは、ローカルSEOに効果的な外部対策のひとつです。
自社の所在地・営業時間・サービス内容などを正確に登録し、公式サイトへのリンクも掲載することで、検索結果やGoogleマップでの視認性が向上します。
リンクにはnofollowが付与されますが、情報の信頼性が高まることで間接的な評価につながります。
また、口コミや写真、Q&Aの充実は、サイテーションの獲得にも貢献します。
情報の整合性を保つためには、NAP(名称・住所・電話番号)を他媒体と統一しておくことが重要です。
定期的な更新とユーザー対応を行うことで、Googleからの信頼度が高まりやすくなります。
関連記事:サイテーションとは?SEO・MEOで評価されるための基本と対策
SNSでの発信と社名・屋号の言及導線づくり
SNSは、ユーザーからの自然な言及を促す外部対策の土台になります。
とくにローカル検索やブランド認知においては、社名やサービス名の登場頻度が評価の一因となります。
発信を通じて社名や屋号が言及されやすい状況をつくることがポイントです。
たとえば、SNSプロフィールや投稿内で自社名を明記し、ユーザーが引用しやすい表現を意識すると効果的です。
また、ハッシュタグの設計やキャンペーン投稿、レビュー依頼などもサイテーション獲得に有効です。
ユーザーからの発信が重なることで、外部評価の蓄積につながります。
関連記事:OGP設定|WordPressとHTMLの具体的な手順
取材記事・寄稿・登壇などの外部露出
第三者メディアでの紹介や、自ら情報発信する機会を増やすことは、信頼性の高い外部評価につながります。
たとえば、取材記事やインタビュー、業界メディアへの寄稿、セミナー登壇などは、自然な文脈での被リンク獲得に直結しやすい施策です。
また、掲載先の媒体が専門性や信頼性のあるものであれば、Googleからの評価も高まりやすくなります。
とくにE-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)を強化したい場合には、有効な手段です。
広報としての価値も高く、SNSや自社サイトでの再活用によって波及効果も期待できます。
外部露出は一過性ではなく、長期的な信頼構築の資産としても活用できます。
関連記事:E-E-A-Tとは? 中小企業が行うべきE-E-A-T対策までご紹介
引用・シェアされやすいコンテンツ設計
他サイトからの引用やSNSでの共有を促すには、設計段階から「シェアしたくなる」構成を意識することが大切です。
具体的には、専門的な知見や一次情報、業務に役立つテンプレートやチェックリストなど、実用性のある内容が引用対象になりやすくなります。
また、図表・インフォグラフィック・見出しの整理など、視覚的に理解しやすい工夫もポイントです。
ユーザーが要点をすぐに把握できる形式は、他のコンテンツ制作者からも重宝されます。
著作権表記のお願いや引用歓迎の明記をしておくと、自然なリンク導線を築きやすくなります。
自社の専門性を活かしたオリジナルコンテンツを増やすことが、持続的な外部評価につながります。
関連記事:SEOに強い内部リンク設計とは?効果的な貼り方を解説
SEOライティングとは | 検索上位を獲得する書き方のコツも紹介!
リンク掲載をお願いするメール営業の活用
すでに自社に言及しているサイトや、関連性の高いコンテンツを見つけた場合は、丁寧なメールでリンク掲載を依頼する方法も有効です。
ポイントは、相手にとってもメリットがある内容として伝えることです。
たとえば、「引用元としてリンクを追加すると読者の利便性が高まる」といった提案が効果的です。
実際の依頼文では、対象ページのURL、どの情報を引用しているか、リンク先候補などを明示することが信頼感につながります。
ただし、強引な依頼やテンプレート化された営業は逆効果になりかねません。
自然な文脈での紹介・引用を前提とした、誠実なコミュニケーションを心がけましょう。
関連記事:SEO効果を高める良質な被リンクを増やす施策18選
SEOで失敗しないためのNG外部対策
外部対策はSEOに効果的な手法ですが、方法を間違えると逆効果になる恐れもあります。
中には、Googleのガイドラインに違反してしまうものもあり、順位低下やペナルティの原因となることもあります。
「とりあえずリンクを増やしたい」と焦ってリスクの高い施策に手を出してしまうと、かえって信頼を失う結果になりかねません。
長く評価されるためには、安全で正しい方法を見極めることが大切です。
このセクションでは、避けるべきNG施策とその理由をわかりやすく解説します。
被リンクの購入・リンクファームの危険性
被リンクをお金で買う行為や、リンクファームと呼ばれる相互リンク網の利用は、Googleのスパムポリシーに明確に違反します。
2022年の「リンクスパムアップデート」では、AIベースの検出システム「SpamBrain」が強化され、不自然なリンクは自動的に無効化されるようになりました。
これらのリンク操作が悪質と判断された場合は、手動ペナルティ(インデックス削除や順位の大幅下落)を受けるリスクもあります。
Googleは現在、リンクの“質”と“自然さ”を重視しており、短期的な成果を狙った不正手法はむしろ逆効果です。
SEOでは正攻法で信頼を積み上げることが、長期的な評価と成果につながります。
無関係なサイトとの相互リンク
相互リンクは、互いのサイトにリンクを張り合う施策ですが、内容に関連性がないサイト同士で行うとスパムと見なされるリスクがあります。
Googleは、SEO目的のみでリンクを交換する行為や、「リンクするからそちらも貼ってほしい」といった強引な依頼を不自然なパターンと判断し、検索評価を下げる可能性があるとしています。
相互リンクを行う場合は、「ユーザーにとって有益かどうか」を基準とし、信頼性のある関連サイトとの自然な導線を意識することが大切です。
関連記事:リンクジュースとは?内部リンクと外部リンクでの活かし方
自動・手動ペナルティの違いと対処法
Googleのペナルティには「自動」と「手動」の2種類があり、どちらも検索順位に深刻な影響を与える可能性があります。
自動ペナルティは、Googleのアルゴリズムが不自然なリンクやスパム行為を検知した際に適用され、通知は届きません。
順位急落などの異変に気づいたら、アクセス解析やSEOツールで原因を調査する必要があります。
一方、手動ペナルティはGoogleの担当者が違反を確認し、サーチコンソールに警告が届くのが特徴です。
該当リンクやコンテンツを修正した上で「再審査リクエスト」を送れば、回復の可能性があります。
いずれのケースも、違反原因を正確に把握し、ガイドラインに沿った誠実な対応が不可欠です。
関連記事:【日本語版あり】Google検索品質評価ガイドラインとは?
外部対策の成果を「見える化」する方法
外部対策の効果を高めるには、定期的なチェックと分析が欠かせません。
施策を行ったあとは「どのような変化が起きたのか」「どのリンクが有効か」といった可視化が必要です。
GoogleサーチコンソールやSEO分析ツールを活用することで、被リンクやサイテーションの状況を確認できます。
これにより、効果的な施策の継続と、成果が見えにくい施策の見直しがスムーズになります。
また、外部評価は日々変動するため、月ごと・四半期ごとの振り返りを行うと、SEO対策全体の改善に役立ちます。
このセクションでは、外部評価を「見える化」するためのチェック項目と活用ツールを紹介します。
Googleサーチコンソールでのリンク状況確認
外部対策の成果を確認するうえで、まず取り組むべきはGoogleサーチコンソールによる被リンク状況の把握です。
サーチコンソールでは、「リンク」レポートを使って自社サイトに向けて設置された外部リンク(被リンク)の一覧や、リンク元のドメイン、最もリンクされているページなどを確認できます。
特に、質の高いリンクが集まっているページや、不自然なリンクが急増していないかを定期的にチェックすることが重要です。
リンク元に不審なドメインが見つかった場合でも、慌てて否認ツールを使う必要はありません。
Googleのジョン・ミューラー氏も「明確な問題がない限り、否認ツールは不要」と述べており、通常はGoogleがスパム的なリンクを自動的に無効化してくれます。
過去に不自然なリンク施策を実施していたなど、やむを得ない理由がある場合のみ、否認ツールの活用を検討すると良いでしょう。
外部ツールでの外部評価分析
自社サイトの外部評価をより深く理解するためには、Googleサーチコンソールに加えて外部ツールを活用することが有効です。
特に、被リンクの質や競合サイトとの比較など、詳細な分析を行いたい場合に役立ちます。
以下では代表的なツールとして「Ahrefs」と「SEMRush」の特徴を紹介します。
Ahrefs|被リンクの質と推移を視覚的に確認
Ahrefsは、SEOの外部対策を可視化する上で非常に優れたツールです。
特に、被リンクの「数」だけでなく、「質」や「変化の推移」まで細かく把握できる点が特徴です。
代表的な指標である「ドメインレーティング(DR)」では、リンク元サイトの信頼性を数値で評価できます。
また、「被リンク履歴グラフ」によって、新規リンクの獲得数や失われたリンクの動きも時系列で確認可能です。
さらに、どのページにどのようなアンカーテキストでリンクされているかを一覧で表示できるため、不自然なリンクの発見や改善点の特定にも活用できます。
外部リンクの強化だけでなく、施策の成果測定にも活用しやすく、中長期的なリンク戦略を立てる際に役立ちます。
SEMRush|競合比較と被リンクの全体像を把握
SEMRushは、被リンク状況のモニタリングに加えて、競合比較まで行える多機能なSEO分析ツールです。
サイドメニューでは「被リンク分析」「被リンク診断」「リンクビルディング」などが用意されており、ドメイン単位での被リンク数や質、推移の可視化が可能です。
また、「被リンク比較」や「競合他社分析(ドメイン概要・キーワード比較)」機能を使えば、自社と競合の外部評価状況を並べて確認できます。
たとえば、競合がどのメディアからリンクを獲得しているかを把握することで、自社にとってのリンク獲得先のヒントにもなります。
被リンク以外にも、「ページ診断」「ページ改善提案」などの機能を活用することで、外部要因と内部要因の両面からSEO施策を評価・改善できます。
複数の指標を掛け合わせて分析することで、単なる数字の確認にとどまらず、「なぜ評価されているのか」「どう改善すべきか」が見えてきます。
関連記事:SEO効果測定とは?初心者向けに具体的手順とツールを紹介
サイテーションはどう見つける?
サイテーション(リンクなしの言及)はツールで一括把握しづらいため、検索・SNS・通知の3つの手段を組み合わせるのが効果的です。
まずは、Google検索で社名やサービス名をクォーテーション(例:”株式会社シンクション”)で囲んで検索すれば、Web上の言及を確認できます。
次に、X(旧Twitter)やYahoo!リアルタイム検索を使えば、SNSでのブランド言及を即時に把握できます。
さらに、Googleアラートに社名や製品名を登録しておけば、新たなサイテーションが発生した際に自動で通知され、見逃しを防げます。
これらの方法を組み合わせて定期的にチェックすることで、外部評価の蓄積状況を把握しやすくなります。
関連記事:サイテーションとは?SEO・MEOで評価されるための基本と対策
外部対策パートナー選びの基準と比較ポイント
SEOの外部施策は自社で対応できる範囲もありますが、被リンクやサイテーションなど専門性が問われる領域では、外部の支援を活用するのも有効です。
特に、検索エンジンからの信頼を得るには、ガイドラインに準拠した丁寧な対応と長期的な戦略が不可欠です。
そのため、単に「価格が安い」「実績がある」といった表面的な情報だけで判断せず、自社と並走しながら課題解決に取り組んでくれるパートナーかどうかを見極めることが重要です。
本セクションでは、信頼できる支援先の選び方や、比較時に注目すべきポイントをわかりやすく解説します。
信頼できるパートナーの見分け方
外部対策を依頼する際には、長期的に信頼できるパートナーかどうかを見極めることが重要です。
単発の成果よりも、継続的なサポート体制と透明性があるかを確認しましょう。
具体的には、以下のようなポイントが判断基準となります。
初回のヒアリングや提案内容を通じて、「数字」ではなく「施策の質」を重視しているかどうかもポイントです。
また、契約前に成果物や対応範囲を具体的に確認し、後からトラブルが起きないようにする配慮も欠かせません。
関連記事:【2025年】SEO対策サービス会社おすすめ20選
「お任せ」ではなく伴走してくれる会社がベスト
SEOの外部対策は、一度実施すれば終わりではなく、継続的な改善と柔軟な戦略調整が欠かせません。
そのため、「すべて任せきりにする業者」よりも、自社とともに考え、実行してくれる「伴走型のパートナー」を選ぶことが重要です。
伴走型のSEO会社には、以下のような特徴があります。
- 伴走型SEO会社の特徴
- 施策のレビューと改善提案を定期的に実施
- 社内施策と連携したサポート体制がある
- 施策の背景や目的を丁寧に説明してくれる
- リソース状況に応じて柔軟に対応してくれる
単なる「実行」ではなく、「なぜ行うのか」「どんな成果を目指すのか」を共有しながら進める姿勢があるかどうかを重視すると、長期的に成果を高めやすくなります。
関連記事:SEO外注で失敗しないために|費用相場と業者選びのコツ
外部支援サービスの比較・検討ポイント
外部パートナーを選ぶ際は、価格や実績だけで判断せず、支援内容の質や対応姿勢を含めて総合的に比較することが大切です。
特に、以下のような観点をチェックすることで、自社に合った支援先を見極めやすくなります。
可能であれば複数社に相談し、無料相談やトライアル期間を活用して比較検討するのがおすすめです。
初期段階での対話から、施策に対する理解度や誠実さが見えてくることもあります。
関連記事:【2025年】SEO対策サービス会社おすすめ20選|失敗しない選び方ガイド
まとめ|評価され続けるサイトは、外からも信頼されている
SEOの外部対策とは、自社サイト以外からの評価や信頼を高める取り組みです。
被リンク、サイテーション、SNSでの言及、メディア掲載など、さまざまな外部要素がE-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)に影響し、検索順位にも関係してきます。
効果的に進めるには、以下のステップが基本です。
- 自社の被リンク・言及状況を把握する
- 評価を集めたいページを明確にする
- 着手しやすい施策から地道に積み上げる
さらに、Googleビジネスプロフィールや業界ポータルの活用、SNSでの話題づくり、信頼あるメディアへの露出などを組み合わせることで、自然で継続的な外部評価の獲得が可能になります。
成果の「見える化」にはGoogleサーチコンソールやSEOツールの活用が有効です。
データを定期的に確認し、施策を見直すことで、より高い成果が期待できます。
最後に、外部対策を外注する場合は、「一緒に改善に取り組んでくれるパートナー」を選ぶことが大切です。
信頼できる支援先とともに、自社に合った堅実なSEO施策を進めていきましょう。
よくある質問(FAQ)
-
SNSの「いいね」やシェアはSEOに影響しますか?
いいえ、GoogleはSNSのシェア数や「いいね」などのソーシャルシグナルを検索順位の直接的な評価には使用していません。
ただし、SNSでの拡散が被リンク獲得や指名検索につながるなど、間接的な効果は期待できます。
-
サイテーションはリンクがなくてもSEOに効果がありますか?
サイテーション(リンクなしのブランド言及)は、Googleのランキング要因には直接含まれていません。
しかし、ブランド認知や信頼性向上、指名検索などを通じて、間接的にSEOへ良い影響を与える可能性があります。
-
被リンクは今でもSEOで重要ですか?
はい、依然として重要な評価要因の一つですが、以前ほどの絶対的な影響力はありません。
GoogleのGary Illyes氏は「リンクは上位3要因には入らない」と述べており、現在はコンテンツの質やユーザー体験が重視されています。
-
被リンクを買ってもバレませんか?
バレます。
GoogleはAIによるスパム検出システム「SpamBrain」を強化しており、不自然なリンクは自動で無効化されるか、手動ペナルティの対象になる可能性があります。
信頼性を損なうため、リンク購入は絶対に避けるべきです。
-
無料ツールで外部対策の効果を確認できますか?
はい。Googleサーチコンソールを使えば、被リンクの数やリンク元を無料で確認できます。
加えて、GoogleアラートやSNS検索なども活用すれば、サイテーションの把握にも役立ちます。
記事の著者

吉村 健太朗
シンクション株式会社 代表取締役
資格景表法特商法遵守 個人認証(KTAA)
薬機法医療法遵守 個人認証(YAMM)
Google広告「検索広告」認定資格
Googleアナリティクス個人認定資格
奈良でWEBマーケティングとWEB制作に特化した「ツナガル」を運営しています。私のWEBキャリアは2012年、副業でアフィリエイトを始めたことがきっかけでした。
3か月で月10万円を達成したものの、その後思い通りに成果が伸びず挫折を経験。これが、私とWEB業界の出発点となりました。
その後、営業を経験し、2020年には本格的にWEBの世界へ。現在では、地域に特化したキーワード戦略により300以上の上位表示を実現し、SEO対策マニュアルでは検索順位2位を獲得しています。
お客様と共に課題を乗り越え、成果を共に喜び合うことが私のモチベーションです。WEBに関することならどんなご相談でもお気軽にお声がけください。
・被リンクやサイテーションの重要性は理解しているが、具体的な施策に踏み出せない
・外部評価が検索順位に影響すると聞くものの、何から手をつけていいか不安
・リスクのある外部施策に手を出すのは避けたいが、代わりの選択肢が見つからない
そうしたお悩みに対し、シンクションでは、必要に応じて外部対策の方向性整理や施策検討のご相談にも対応しています。