第6章 より深くSEO対策を学ぶ

noindexとnofollowの違いとは?SEO効果と正しい設定・注意点を解説

最終更新日:2025年6月12日

検索エンジンから評価されるサイト作りには、noindexとnofollowの正しい使い分けが欠かせません。

 

この2つの設定はどちらもGoogleのクロールやインデックス処理に深く関わる要素ですが、「役割」や「使う場面」はまったく異なります。

 

誤った理解のまま適用してしまうと、「重要なページが検索結果に表示されない」「リンク評価が想定どおり伝わらない」といったSEOトラブルの原因になることもあります。

 

この記事では、noindexとnofollowの違いから、SEOへの影響・設定方法・具体的な注意点までをわかりやすく解説します。

 

実践に役立つコード例や設定手順も紹介しており、「設定しているのに反映されない」といった疑問にも対応できる内容になっています。

内部SEO、なんとなく不安を感じていませんか?

・noindexやnofollowの設定、本当に今のままで大丈夫?

・意図しないページがインデックスされていないか不安…

・リンクの評価が正しく伝わっているのか自信がない

 

そんなときは、プロに相談してみるという選択肢もあります。
SEOのプロが、設定の確認から最適な改善提案まで、やさしく丁寧にサポートいたします。

目次

まず知っておきたいnoindexとnofollowの基本

SEOにおいて「どのページを検索結果に表示させるか」「どのリンクに評価を渡すか」の判断は重要です。

 

そのコントロールに用いられるのが、noindexタグとnofollow属性です。

 

どちらも検索エンジンの挙動を調整するための手段ですが、目的や使う場面が大きく異なります。

 

設定ミスによるインデックス漏れやリンク評価の損失を避けるためにも、まずは両者の違いを正確に理解しておく必要があります。

 

このセクションでは、それぞれの意味とSEOへの影響、そして実務での使い分け方までを解説していきます。

noindexの意味とSEOへの影響

 

noindexとは、検索エンジンに対して「このページを検索結果に表示しないでほしい」と伝えるための指示です。

 

主にHTMLのmetaタグやHTTPレスポンスヘッダーで設定され、対象ページのインデックス登録をブロックする役割を果たします。

 

この設定が有効になると、たとえGoogleがページをクロールしたとしても、検索結果には表示されなくなります。

 

重複コンテンツの回避や、非公開ページの制御に活用されることが多いタグです。

 

例えば、同じ内容を持つ商品ページが複数存在する場合、1ページのみにインデックスを許可し、残りにnoindexを適用することで正規ページへの評価集中が可能になります。

 

一方で、重要なページに誤って設定すると検索流入がゼロになるリスクもあるため、取り扱いには慎重さが求められます。

 

関連記事:検索エンジンの基礎知識

nofollowの意味とSEOへの影響

 

nofollowとは、HTMLのaタグにおいて rel=”nofollow” を指定することで、リンク先の評価の転送を制限するための属性です。

 

従来は、Googleをはじめとする検索エンジンがこの属性を「リンク先を辿らず、評価も渡さない命令」として解釈していました。

 

しかし、2020年以降、Googleはnofollow属性を「強制的な指示」ではなく「ヒント」として扱う方針に変更しました。

 

つまり、nofollowが指定されていても、Googleがそのリンク先をクロールしたり、評価を一部考慮する可能性があります。

 

この属性は、スパム対策やリンク評価の操作防止の観点から、以下のようなケースで使われるのが一般的です。

  • 信頼性が不明な外部サイトへのリンク

  • 広告リンク(※現在は rel=”sponsored” が推奨)

  • コメント欄や掲示板などのユーザー生成コンテンツ(UGC)由来のリンク

 

重要なのは、nofollowを設定してもページそのもののインデックスを防ぐことはできないという点です。

 

検索結果から除外したい場合は、リンク先ページに<meta name=”robots” content=”noindex”> を明示的に指定する必要があります。

 

nofollowの利用は、リンクの目的や文脈をよく見極めた上で適切に判断しましょう。

 

関連記事:リンクジュースとは?内部リンクと外部リンクでの活かし方

参考:進化する nofollow | Google検索セントラルブログ

noindexとnofollowの違いを実務でどう捉えるべきか

noindexとnofollowは、検索エンジンへの指示という共通点はあるものの、「対象」と「目的」が異なります

主な違い
  • noindex: ページそのもののインデックスを防ぐ
  • nofollow: リンク先への評価の伝達を制限する

実務では次のような視点で使い分けると判断しやすくなります。

実務での判断基準
  • 不要ページの表示回避:noindexを検討
  • 外部リンクの評価制御:nofollowを検討

ただし、たとえば重複コンテンツ対策ではcanonicalの使用が適切な場合もあるため、目的に応じた選定が重要です。

 

「その情報は検索に出したいか」「リンク先に評価を渡すべきか」という視点から整理することで、誤った設定によるSEOトラブルを防ぐことができます。

 

関連記事:SEOに強い内部リンク設計とは?

noindexとnofollowはいつ使う?ケース別の使い分け

noindexとnofollowは、それぞれの役割を理解するだけではなく、使いどころの判断も重要です。

 

検索エンジンにページを見せたくないのか、それともリンク評価の伝達を制御したいのか。

 

目的に応じて適切なタグを選ぶことが、SEO上のリスクを避けるポイントになります。

 

このセクションでは、noindexとnofollowをどう使い分けるべきかを整理します。

noindexを使うべき具体例

noindexは、検索結果に表示させたくないページに対して使用するmetaタグです。

 

インデックスを制御することで、不要なページが検索結果に現れるのを防ぐ効果があります。

 

実務での具体的な利用シーンは以下のとおりです。

noindexを使うべき代表例
  • 検索結果ページ(site内検索の一覧ページなど)
  • 類似・重複コンテンツ(絞り込みページやソート順の違いなど)
  • ログイン後のマイページや会員限定コンテンツ
  • ステージング環境や開発中ページ

これらのページは、ユーザーにとっての利便性は高くても、検索エンジンにとっては重複や品質評価の対象外となることが多いため、インデックス対象から外すことが推奨されます。

 

ただし、canonicalタグとの併用が適しているケースもあるため、設定の意図を明確にしたうえで使い分けることが重要です。

nofollowを使うべき具体例

nofollowは、リンク先に評価を渡したくない場面で使用するリンク属性です。

 

とくにスパム対策や品質管理の観点から、リンク評価の制御に有効な手段として位置付けられています。

 

以下のようなケースでは、nofollowの使用が検討されます。

nofollowを使うべき代表例
  • 掲示板やコメント欄などのユーザー生成コンテンツ(UGC)
  • リンク先の信頼性が不明な外部サイト
  • 参考程度に記載した外部情報への補足リンク

なお、広告やアフィリエイトリンクについては、現在ではrel=”sponsored”の使用が推奨されています。

 

nofollowはあくまで「評価を渡さない」という機能を持つ汎用的な属性であり、用途に応じて他のrel属性との使い分けが必要です。

nofollow【ページ単位とリンク単位の違い】

nofollowは、リンク評価を検索エンジンに渡さないための指示ですが、適用範囲によって挙動が異なります。

 

とくに、metaタグによるページ単位の設定と、aタグによるリンク単位の設定を混同すると、意図しないSEO効果を招くおそれがあります。

設定方法による挙動の違い
  • ページ単位(metaタグ):
    ページ内すべてのリンクに評価を渡さないよう検索エンジンに指示。内部リンクも対象。
  • リンク単位(aタグ):
    特定のリンクだけ評価を渡さないように設定。必要なリンクのみを制御可能。

metaタグでの設定は、スパム対策が必要な掲示板ページや一時的な公開ページなどに限定して使うのが望ましいです。

 

一方で、外部リンクだけを制御したい場合は、aタグのrel=”nofollow”を使ったほうが柔軟です。

<a href="https://example.com" rel="nofollow">外部リンク</a>

このように、目的に応じて適切な方法を選ぶことが、リンク戦略を損なわないために重要です。

noindexの設定方法【metaタグ・WordPress・HTTPレスポンス】

noindexを正しく機能させるには、目的に応じた適切な方法で設定する必要があります。

 

設定方法を誤ると、意図したページがインデックスされ続けたり、反対に重要なページが非表示になるといったSEO上のトラブルにつながる可能性があります。

 

noindexは、HTMLのmetaタグで直接記述する方法のほか、HTTPレスポンスヘッダーで指示を出す方法、そしてWordPressなどのCMSを通じた設定など、複数の手段があります。

 

このセクションでは、使用シーンや環境に応じて最適なnoindexの設定方法を選べるよう、代表的な3つの方法とそれぞれの注意点を解説します。

metaタグでnoindex・nofollowを設定する方法と組み合わせ例

metaタグを使うことで、検索エンジンに対してページごとの明確な指示を送ることができます。

 

とくにnoindexnofollowは、よく使われる設定項目であり、目的に応じて単独または併用して使い分けられます。

 

それぞれの記述例は以下のとおりです。

 

metaタグの基本パターン
  • noindexのみ(インデックスを防ぐ)
    <meta name=”robots” content=”noindex”>
  • nofollowのみ(リンク評価の伝達を防ぐ)
    <meta name=”robots” content=”nofollow”>
  • noindex, nofollowの併用(インデックスもリンク評価も制御)
    <meta name=”robots” content=”noindex, nofollow”>

タグは<head>内に設置します。

 

設定意図に応じて正確に記述することが大切です。

注意点

robots.txtで対象ページのクロールを禁止すると、検索エンジンはそのページのHTMLにアクセスできないため、`` タグを読み取れません。

その結果、意図に反してそのURLがインデックス登録される可能性があります(外部リンクなどでページが発見された場合)。

 

確実にインデックスを防ぎたい場合は、「noindexタグを含めた上で、クロールは許可する」という構成にする必要があります。

 

✔ 正しい例:`metaタグでnoindexを設定しつつ、robots.txtではクロールを禁止しない

関連記事:メタディスクリプション(meta description)とは?

HTTPレスポンスヘッダーの記述形式と注意点

metaタグを使えない環境や、サーバー側で制御したい場合は、HTTPレスポンスヘッダーでnoindexを設定する方法が有効です。

 

サーバーから返すHTTPレスポンスにヘッダーとして指示を加えることで、検索エンジンに対しインデックス拒否を通知できます。

 

基本的な記述例は以下のとおりです。

レスポンスヘッダーの記述例
  • Apache(.htaccess)
    Header set X-Robots-Tag “noindex, nofollow”
  • NGINX
    add_header X-Robots-Tag “noindex, nofollow”;
  • PHP
    header(“X-Robots-Tag: noindex, nofollow”, true);

この方法は、PDFや画像などHTML以外のファイルに対してnoindexを適用したい場合にも有効です。

注意点

レスポンスヘッダーの設定ミスはサーバー全体に影響を及ぼすことがあります。


適用範囲や条件を明確にし、事前にテスト環境で動作確認を行うことが推奨されます。

WordPressでの設定手順とよくあるミス

今回は、WordPressサイトでよく利用されているSEOプラグイン「All in One SEO(AIOSEO)」を使用している前提で解説します。

 

noindexやnofollowの設定は、投稿単位・リンク単位のどちらにも対応しており、目的に応じた使い分けが重要です。

① 特定のリンク(aタグ)にnofollowを設定する場合(ビジュアルモード)
  • 投稿編集画面で「ビジュアルモード」を開く
  • nofollowを適用したいリンクテキストを選択
  • リンクの挿入/編集(またはCtrlK)をクリック
  • 表示されたリンク設定画面で「リンクにrel="nofollow"
    を追加」にチェック
  • 「適用」または「更新」で反映

② ページ単位でnoindex・nofollowを設定する場合(All in One SEO使用時)
  • 投稿編集画面の下部にある「AIOSEO設定」>「高度な設定」を開く
  • 「ロボット設定」の「デフォルト設定を使用」のチェックを外す
  • 「インデックスなし(noindex)」「フォローなし(nofollow)」にチェック
  • 保存または更新ボタンで反映

注意点

AIOSEOを使っていない場合は、テーマや別のSEOプラグインによって設定方法が異なる可能性があります。

ページ単位でnofollowを設定すると、内部リンクも含めてすべてのリンク評価が遮断されるため、重要なページでは慎重に判断する必要があります。

リンク単位の設定では、目的のリンクだけを限定的に制御できるため、安全な選択肢となります。

よくあるミスと実務上の注意点

WordPressでは、SEOプラグインの設定ミスによってnoindexやnofollowが意図せず全ページに適用されてしまうケースがあります。

 

とくに「一括設定」が可能なAll in One SEO(AIOSEO)やYoast SEOでは、投稿単位の設定が全体設定に上書きされる仕組みになっているため、管理者の確認不足がトラブルの原因になることもあります。

 

実際に当社が支援した案件では、以下のような事例が発生しています。

  • AIOSEOのグローバル設定で「noindex」が有効になっていたことに気づかず、検索結果から多数のページが除外されていた

  • テスト環境での設定がそのまま本番に移行され、全投稿がインデックスされていなかった

  • 特定記事のみのnofollow指定のつもりが、全記事に反映されていた

 

このようなトラブルを防ぐには…

  • SEOプラグイン導入時に、投稿単位/全体設定の関係性を理解すること

  • 公開前・更新後にGoogle Search Consoleでインデックス状況をチェックすること

  • 本番公開前に、noindex設定が有効になっていないかソースコードを目視確認すること

 

これらの確認作業を公開前後のチェックリストとして定着させることが、意図しない設定ミスを防ぎ、長期的なSEO安定運用につながります。

nofollow rel属性の正しい使い方と種類の違い

rel属性の比較表
  • nofollow: リンク評価を渡したくないとき(例:信頼性不明の外部サイト)
  • sponsored: 広告・アフィリエイトなど、金銭的対価が発生するリンク
  • ugc: ユーザー生成コンテンツ(例:コメント欄・掲示板など)

rel属性は、リンクの評価や信頼性を検索エンジンに伝えるための重要な設定項目です。

 

とくにnofollowsponsoredugcなどは、用途ごとに正しく使い分ける必要があります。

 

このセクションでは、それぞれの属性の意味と使い方、併用時の挙動や「dofollow」の考え方まで、実務に役立つ視点で整理します。

rel=”nofollow”とrel=”sponsored”の違いと設定例

nofollowとsponsoredは、どちらもリンク評価の伝達を制御するためのrel属性ですが、目的が異なります。

 

設定を誤ると、Googleのガイドライン違反と見なされる可能性もあるため、用途に応じた使い分けが重要です。

それぞれの用途
  • rel=”nofollow”:リンク先の評価を渡したくない一般的な外部リンク(例:信頼性不明な参考情報など)
  • rel=”sponsored”:広告やアフィリエイトなど、金銭的対価が発生するリンク

Googleは公式に「有料リンクにはsponsoredの使用が推奨される」と明言しています。

 

かつてはnofollowで代用していたケースもありましたが、現在では適切なラベル付けが品質評価に影響する可能性があります。

記述例
  • 参考リンクへの付与(nofollow)
    <a href=”https://example.com” rel=”nofollow”>外部参考リンク</a>
  • 広告リンクへの付与(sponsored)
    <a href=”https://example.com” rel=”sponsored”>広告リンク</a>

rel=”ugc”はどんなときに使う?Googleの公式見解も紹介

rel=”ugc”は、ユーザーが投稿したコメントやフォーラム内のリンクに使われる属性で、リンクの出所を明確にする役割があります。

 

Googleが2019年に導入した比較的新しい属性で、スパム対策や品質担保のために有効とされています。

使用が推奨されるシーン
  • ブログのコメント欄にあるリンク
  • 掲示板投稿などの外部リンク
  • ユーザー投稿型のレビューサイトのリンク

Googleは、ugc属性を通じて「このリンクは運営者ではなく、第三者によるもの」というヒントを受け取ります。

 

とくにスパム的なリンクや、不自然なリンクパターンの特定に役立つとされています。

 

以下は、Google公式ブログの説明です。

すべてのリンク属性(sponsored、ugc、nofollow)は、Google 検索でどのリンクを考慮または除外すべきかに関するヒントとして扱われます。
これらのヒントは、他のシグナルとともに、システムでリンクを適切に分析して使用する方法をもっとよく理解するための手段として利用されます。
引用:Google検索セントラル ブログ「進化する nofollow」(2019年9月10日)

このように、ugcを使うことで「ユーザー投稿リンク」であることを明確に示し、Google側のリンク評価の精度を高めることが可能です。

記述例
    <a href=”https://example.com” rel=”ugc”>ユーザー投稿リンク</a>

また、以下のように他属性と併用することで、スパム回避と評価制御の両立が可能です。

<a href="https://example.com" rel="ugc nofollow">ユーザー投稿リンク</a>

ユーザー生成リンクを適切に扱うことで、SEOリスクの軽減につながります。

複数のrel属性を同時に使ったときのSEO効果は?

複数のrel属性は、1つのリンクに併用することでリンクの性質を明確に伝えることができます。

 

各属性は検索エンジンへの「ヒント」として機能し、評価の有無やリンク元の信頼性などを判断する材料になります。

よくある併用パターン
  • rel=”ugc nofollow”:ユーザー投稿で、評価を渡したくないとき
  • rel=”sponsored nofollow”:広告リンクだが、nofollowとの併用で制御を強化
  • rel=”ugc sponsored”:まれにあるユーザー投稿かつ広告のケース

属性を正しく組み合わせれば、意図しない評価の伝達やSEOリスクの軽減にもつながります。

 

記述ミスを防ぐためにも、属性の意味と役割を整理しておくことが重要です。

併用時の記述例

    <a href="https://example.com" rel="ugc nofollow">コメントリンク</a>

    <a href="https://example.com" rel="sponsored nofollow">アフィリエイトリンク</a>

dofollowとは?明示する必要はあるのか

dofollowとは、検索エンジンがリンクを辿り、評価を渡す通常の状態を指す言葉です。

 

ただし、HTML仕様としてrel=”dofollow”という属性は存在せず、あくまで「nofollowではないリンク」を便宜的に指す呼び方に過ぎません。

 

そのため、特別な理由がない限り、明示的に記述する必要はありません。

dofollowの扱いポイント
  • 通常のaタグ(rel属性未指定)は自動的にdofollow扱いになる
  • SEO的な効果を期待するリンクは、rel属性を指定しないことでOK
  • 一部プラグインで「dofollowを付ける」といった表示があるが、実際には不要

逆に、誤ってnofollowを付けてしまうと評価が渡らなくなるため、リンク先の選定と属性設定には注意が必要です。

 

明示的な設定よりも、リンク設計の目的に応じた正確な属性管理が大切です。

 

関連記事:SEOに強い内部リンク設計とは?効果的な貼り方を解説

canonicalとnoindexを併用してはいけない理由と注意点

SEOでは重複コンテンツの対策が欠かせませんが、canonicalとnoindexを併用すると、インデックス処理に矛盾が生じる恐れがあります。

 

GoogleがどのURLを評価すべきか判断できなくなり、意図しない非表示や順位低下につながることもあります。

 

このセクションでは、両者の役割の違いを整理したうえで、併用がもたらすリスクと、設定時の注意点を紹介します。

 

関連記事:重複コンテンツとは?(カニバリゼーション)

canonicalとnoindexの役割の違いを明確に理解する

canonicalとnoindexは、どちらも重複コンテンツへの対策に使われますが、目的と働きが大きく異なります。

canonicalとnoindexの基本的な違い
  • canonical:検索評価を集めたいURLを指定する
  • noindex:検索結果に表示させたくないURLを除外する

canonicalは、「評価を渡したい先のページが別にある」と検索エンジンに伝えるための設定です。

 

これにより、指定されたURLが優先的にインデックス登録・評価されます。

 

一方、noindexは「このページは検索結果に表示しないでほしい」と伝える制御手段です。

 

評価の転送ではなく、インデックス対象から除外するのが主な目的です。

 

どちらも検索評価に関係する設定ですが、役割が正反対になる場面もあるため、状況に応じた正しい使い分けが重要です。

 

関連記事:URLの正規化とは?SEO効果を損なわないための基本設定と見直しポイント

canonicalとnoindexを同時に使うべきでない理由

canonicalタグとnoindexタグは、どちらも重複コンテンツの整理に用いられますが、同一ページに両方を設定することは推奨されません。

  • rel=”canonical” は「このページの評価は指定先のURLに渡したい」という意図を検索エンジンに伝えるものです。

  • <meta name=”robots” content=”noindex”> は「このページを検索結果に表示しないでほしい」という指示を意味します。

このように、片方が「評価を移したい」、もう一方が「検索結果に出したくない」と伝えることで、検索エンジンにとっては解釈が曖昧になる恐れがあります。

 

実際にGoogleのJohn Mueller氏も、両者を同時に使用すると、検索エンジンがどちらの指示を優先すべきか判断できなくなり、結果的に意図しない動作につながる可能性があると述べています。

【運用のポイント】

  • 重複URLだがインデックスは維持したい場合:canonicalタグのみを使用

  • ページ自体を検索から除外したい場合:noindexタグのみを使用

 

参考:Google Clarifies Simultaneous Use of Canonical & Noindex

noindex設定後の確認方法とGoogleでの反映チェック

noindexタグを設定しても、実際に検索結果から除外されているかどうかは別問題です。

 

意図どおりに機能しているかを確認するには、Googleのクロールとインデックス処理の状況を把握する必要があります。

 

このセクションでは、Google Search Consoleでの確認手順や、noindexが機能していないときの代表的な原因を解説します。

Google Search Consoleで確認する具体手順

noindexが正しく反映されているかは、Google Search Consoleを使って確認できます。

 

以下の手順に従って、該当ページのインデックス状況をチェックしましょう。

  

Step 1

Search Consoleにログイン

Google Search Consoleにアクセスし、該当プロパティを選択します。
  

Step 2

URL検査を開く

左側のメニューから「URL検査」をクリックします。
  

Step 3

URLを入力

確認したいページのURLを入力し、Enterキーを押します。
  

Step 4

インデックス状況を確認

ページのインデックス登録の欄を確認し「noindexタグによって除外されました」とあればnoindex設定は反映されています。

  

「検出 – インデックス未登録」と表示される場合でも、noindexが原因であれば問題ありません。

 

ただし、意図しない除外であれば、タグやrobots.txtの設定ミスも疑いましょう。

 

関連記事:Googleサーチコンソールとは | 初期設定・導入手順を解説!

noindexが効いていないときに確認すべき3つのポイント

noindexを設定したはずなのに、検索結果に表示されている場合、設定ミスや反映遅れの可能性があります。


以下の3点を優先的にチェックしましょう。

確認ポイント
  • robots.txtでブロックしていないか robots.txtでページのクロール自体を禁止していると、GoogleがHTML内のnoindexタグを読み取れません。
  • metaタグとHTTPヘッダーの重複 同一ページにmetaタグとHTTPレスポンスヘッダーで異なる指示があると、Googleが正しく解釈できないことがあります。
  • 反映までのタイムラグ noindexが反映されるまでには、クロール後の処理が必要です。即座に結果に反映されるわけではありません。

タグは正しく記述していても、周辺設定の不整合や技術的制約によって、想定通りに機能しないことがあります。

robots.txtでブロックしているとnoindexが無効になる理由

robots.txtでページのクロールを禁止すると、noindexが機能しない可能性があります。

 

理由は、Googlebotがページ内容にアクセスできないため、HTML内に記述されたnoindexタグを読み取れないからです。

 

たとえば、以下のようにrobots.txtで対象ページをブロックした場合

User-agent: *

Disallow: /sample-page/

この状態では、noindexタグがHTMLに存在していても、Googleはその情報にアクセスできません。

 

結果として、インデックスから除外されないままになるケースがあります。

注意点

クロールを完全にブロックしたい場合は、robots.txtではなく、noindexタグを読み取れるようにしておくことが前提です。

確実に除外するには、noindexを設置した上で、クロール可能な状態にすることが重要です。

 

関連記事:検索エンジンの基礎知識

やってはいけない設定例とSEOトラブル事例

SEOタグの設定ミスは、検索流入の機会損失やサイト全体の評価低下を引き起こす大きなリスク要因となります。

 

とくに私たちがこれまで中小企業のSEO支援を行ってきた中でも、「重要ページにnoindexが設定されたまま公開されていた」「内部リンクにnofollowが多用され、ページ評価が分散していた」といった具体的な事例を複数確認しています。

 

このセクションでは、実際にあった設定ミスとそれに起因するトラブル事例を紹介しつつ、どのように防ぎ、改善すれWordPressでの設定手順とよくばよいのかを専門家視点からわかりやすく解説します。

サイト公開時にnoindexを解除し忘れた実例

サイトのリニューアルや新規公開時、開発環境で一時的に設定したnoindexタグが残ったまま公開されてしまうケースがあります。

 

これまでに「公開後に検索結果に出てこない」といったご相談を受けて調査を行った際、制作過程でnoindexが解除されていなかった事例に何度か立ち会っています。

よくあるトラブルの流れ
  • 開発環境で全ページにnoindexを仮設定
  • 公開時に解除を忘れて本番へ移行
  • 重要ページがインデックスから除外されたままに

このようなトラブルを防ぐには、Google Search Consoleを活用し、インデックス状況を事前・事後に確認するのが確実です。

 

HTMLのソースを直接確認する方法などもありますが、非エンジニアでも扱いやすいSearch Consoleがもっとも適した手段と言えるでしょう。

改善フロー(Before/After)
  • Before: 開発環境でのnoindex設定が残ったまま公開。検索結果に重要ページが表示されない状態に
  • 対応: Google Search Consoleを使ってインデックス状況を確認。metaタグのnoindexを解除して再クロールを依頼
  • After: 数日以内にインデックスが再開され、該当ページが検索結果に復帰

nofollowの過剰利用で内部評価が失われた実例

内部リンクにおけるnofollow属性の過剰使用は、SEO上の評価伝達を妨げるリスクがあります。

 

検索エンジンは、サイト内リンクを通じてページ同士の関係性を把握し、評価の指標としています。

 

rel=”nofollow”を設定すると、そのリンク先ページへの評価(リンクジュース)が渡らなくなります。特に、ヘッダーやフッターなどに設置された共通リンクにnofollowが適用されていると、重要ページの評価が十分に蓄積されない恐れがあります。

 

実際に、あるWordPressサイトで内部リンクの多くにnofollowが自動付与されていたケースでは、一部の重要ページの順位が安定しておりませんでした。

 

その後、不要なnofollowを解除する対応を行い、数週間のうちに検索パフォーマンスが改善した事例があります。

注意点

内部リンクには、原則としてnofollowを使わず、意図的な制御が必要な場合に限って設定するようにしましょう。

関連記事:リンクジュースとは?内部リンクと外部リンクでの活かし方

HTTPヘッダーとmetaタグの重複設定による影響

metaタグとHTTPレスポンスヘッダーの両方で、noindexやnofollowなどの設定を重ねて行うのは注意が必要です。

 

Googleは公式に、HTTPレスポンスヘッダーの指示をmetaタグよりも優先して扱うと説明しています。つまり、どちらかに異なる内容が含まれていた場合、metaタグでの意図が無効になるおそれがあります。

 

たとえば、HTTPヘッダーで「index」を指定し、metaタグで「noindex」を指定した場合、検索エンジンはHTTPヘッダー側を優先するため、noindexが効かない可能性があります。

 

こうした食い違いは、意図しないインデックスやSEO評価のズレにつながりかねません。

注意点

metaタグとHTTPヘッダーの両方に同じような設定を行うと、どちらが有効か不明確になり、検索エンジンが正しく解釈できない可能性があります。設定はどちらか一方に統一しましょう。

まとめ:noindexとnofollowを正しく理解し、SEOトラブルを防ごう

noindexとnofollowは、検索エンジンのインデックス制御やリンク評価に関わる設定です。

 

それぞれの目的や効果を正しく理解し、場面に応じた使い分けを行うことで、意図しない検索順位の低下や評価損失を未然に防ぐことが可能です。

 

とくにnoindexは、検索結果に表示したくないページへの対策として、nofollowはリンク評価の伝達制御として重要な役割を果たします。

 

設定後は、Google Search Consoleを活用して反映状況を確認することが不可欠です。

 

また、canonicalとの併用や、robots.txtとの整合性、HTTPヘッダーとの重複などにも注意が必要です。

 

「検索結果に何を出すか」「どのリンクに評価を渡すか」という視点を持ち、テクニカルSEOの基盤としてnoindexとnofollowを正しく活用していきましょう。

よくある質問(FAQ)

  • noindexタグを設定すれば、すぐに検索結果から消えますか?

    いいえ、Googleがページをクロールし、処理を完了するまでには時間がかかる場合があります。

     

    Search Consoleで再クロールをリクエストすることで、反映が早まる可能性はあります。

  • nofollowリンクはGoogleに一切クロールされないのですか?

    いいえ、nofollowが付いたリンクでも、Googleがクロールすることがあります。

     

    現在のGoogleはnofollowを「絶対的な命令」ではなく、「参考情報(ヒント)」として扱っています。

     

    そのため、場合によってはリンク先をクロールすることもありますが、通常はリンク評価は渡されません。

  • WordPressでサイト全体にnoindexを設定してしまったかどうかは、どうやって確認できますか?

    Search ConsoleでURLを個別に検査するのが確実です。

     

    加えて、WordPressの「表示設定」やSEOプラグインのメタタグ設定も確認ポイントです。

  • 外部リンクは全部nofollowにすべきですか?

    いいえ、信頼性の高い情報や関連性のある外部リンクにはnofollowを使わないほうが良い場合もあります。

     

    リンク評価を渡すことがSEOの助けになることもあります。

  • nofollowとsponsoredの違いは何ですか?

    nofollowは評価の制御、sponsoredは広告リンクの明示が目的です。

     

    広告リンクにはrel=”sponsored”の使用が推奨されています。

記事の著者

吉村 健太朗

役職

シンクション株式会社 代表取締役

資格

景表法特商法遵守 個人認証(KTAA)
薬機法医療法遵守 個人認証(YAMM)
Google広告「検索広告」認定資格
Googleアナリティクス個人認定資格

奈良でWEBマーケティングとWEB制作に特化した「ツナガル」を運営しています。私のWEBキャリアは2012年、副業でアフィリエイトを始めたことがきっかけでした。
3か月で月10万円を達成したものの、その後思い通りに成果が伸びず挫折を経験。これが、私とWEB業界の出発点となりました。
その後、営業を経験し、2020年には本格的にWEBの世界へ。現在では、地域に特化したキーワード戦略により300以上の上位表示を実現し、SEO対策マニュアルでは検索順位2位を獲得しています。
お客様と共に課題を乗り越え、成果を共に喜び合うことが私のモチベーションです。WEBに関することならどんなご相談でもお気軽にお声がけください。

内部SEO、なんとなく不安を感じていませんか?

・noindexやnofollowの設定、本当に今のままで大丈夫?

・意図しないページがインデックスされていないか不安…

・リンクの評価が正しく伝わっているのか自信がない

 

そんなときは、プロに相談してみるという選択肢もあります。
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