第1章 検索エンジンの仕組み

Google検索の基本事項(旧ウェブマスター向けガイドライン)とは?

最終更新日:2024年3月11日

Googleは、公式でいくつかのガイドラインを用意しているんだ

ツナガル吉村
吉村

えっ、検索品質評価ガイドラインだけじゃないんですね。

ツナガル福西
福西

そうなんだ。それぞれのガイドラインの概要は以下の通りだよ。

ツナガル吉村
吉村
Google検索の基本事項(旧ウェブマスター向けガイドライン)

  • 対象者:SEO担当者、コーダーなど
  • Google検索結果のインデックスに必要な要素・ポリシーが記載されている。
検索品質評価ガイドライン

  • 対象者:外部の検索品質評価者
  • Google検索結果が効果的に機能しているか測定するためのガイドライン。

今回は、2022年10 月13日に大幅に改変されたGoogle検索の基本事項(旧ウェブマスター向けガイドライン)について説明します。

 

ガイドラインを理解することで、正しいSEO対策の考え方が身につくようになるでしょう。

Google検索の基本事項は3つの項目に分かれている

Google検索の基本事項は以下の3つの項目に分かれています。

  1. 技術要件
  2. スパムに関するポリシー
  3. 主なベストプラクティス

それぞれ説明していきます。

技術要件

技術要件とは、Google検索でウェブページを表示させるためにウェブページに必要なものを指します。

いきなり難しそうですね。。

ツナガル福西
福西

言葉だけ聞くとそう思うよね。しかし実際には何もしなくても技術要件を満たしていることがほとんどなんだ。技術要件は以下の3つだよ。

ツナガル吉村
吉村
Google検索の基本事項3つの技術要件

  1. Googlebot がブロックされていないこと(Googlebot がページを検出してアクセスできる)
  2. ページが機能していること(エラーページではない)
  3. インデックス登録可能なコンテンツがページに含まれていること

それぞれ解説していきます。

Googlebot がブロックされていないこと

Googlebot(クローラー)が、ブロックされているページはインデックス登録されません。ブロック要件は以下の通りです。

Googlebotのブロック例

  • ページのアクセスにパスワードが必要
  • ページにnoindexタグが付与されている
  • robots.txtでクロールが禁止されている
  • ページが削除されていてアクセスできない

どれも意図的に設定するものなので、基本的に気にする必要はないよ!

ただし、ホームページリニューアルの際には、noindexの外し忘れのケースがあるので、注意が必要だよ。

ツナガル吉村
吉村

ページが機能していること

「ページが機能していること」とは、正常にページが表示されている状態を指します。

 

ページにアクセスした際に、以下のようなエラーページが出ている場合は、ページの修正が必要です。

 

インデックス登録可能なコンテンツがページに含まれていること

基本的には、コンテンツがスパムに関するポリシーに違反していなければ、インデックス登録可能なコンテンツと考えてOK!

ツナガル吉村
吉村

スパムに関するポリシーはどういったものなのでしょうか?

ツナガル福西
福西

続いて説明するね。

ツナガル吉村
吉村

スパムに関するポリシー

Googleのスパムに関するポリシーの目的は、ユーザーを保護し、検索結果の品質を高めることです。

基本的には、自動システムによってポリシー違反のコンテンツを発見しているよ。

場合によっては、手動による対策も実施されているんだ。

ツナガル吉村
吉村

ポリシーに違反するとどうなるのですか?

ツナガル福西
福西

検索結果の順位が下がったり、まったく表示されなくなったりすることがあるよ。

ツナガル吉村
吉村

スパムに関するポリシーの種類は以下の通りです。

スパムに関するポリシー

  • クローキング
  • 誘導ページ
  • ハッキングされたコンテンツ
  • 隠しテキストと隠しリンク
  • キーワードの乱用
  • リンクスパム
  • 機械生成トラフィック
  • マルウェアや悪意のある動作
  • 誤解を招く機能
  • 無断複製されたコンテンツ
  • 不正なリダイレクト
  • スパム行為のある自動生成コンテンツ
  • 内容の薄いアフィリエイトページ
  • ユーザー生成スパム
  • ランキングの降格や削除につながる可能性のあるその他の行為

それぞれ説明していきます。

クローキング

検索ランキングの操作を目的に、ユーザーと検索エンジンで異なるコンテンツを表示させる手法。

誘導ページ

誘導ページとは、ユーザーを特定のサイトに誘導したり、資料請求などをさせたりすることだけを目的に作られた、ユーザーに独自の価値を提供していないページのこと。

 

以下は、Google検索セントラルで言及されている事例です。

例1:品質の低いコンテンツに、ある特定のサイトへのリンクを追加しただけのブログを複数作り、ユーザーを誘導しているケースです。

 

例2:地名以外ほぼ同一の誘導ページを大量に生成しているケースです。

引用:誘導ページ(Doorway Page)はガイドライン違反です

ハッキングされたコンテンツ

サイトの脆弱性を利用し、ハッカーにより悪意ある攻撃を受けたコンテンツのこと。

ハッキング例:コードインジェクション、ページインジェクション、コンテンツインジェクション、リダイレクトなど

数年前、私の個人サイトがハッキング被害にあったんだ。投稿した覚えのないコンテンツが数万件以上もインデックスされていたんだよ。

ツナガル吉村
吉村

そんなことが実際にあるのですね…怖い。

ツナガル福西
福西

セキュリティ対策を行っていても、ハッカーは脆弱性を狙って攻撃してくるよ。

だからこそ定期的にセキュリティ対策を行うようにしよう

対策方法は専門家に聞くことをおすすめするよ。

ツナガル吉村
吉村

隠しテキストと隠しリンク

隠しテキストと隠しリンクとは、検索エンジンの操作を目的に、人間には見えないようにテキストやリンクを張る手段のことを指します。

隠しテキスト・隠しリンクの例

  • 白背景のページに、白文字
  • 画像の背後にテキストを置く
  • テキストを画面外に配置する
  • 文字サイズを0にしたり、透明化させる
  • 目立たない文字にリンクを貼る

なるほどです。

ちなみにサイトにはクリックするまでテキストが隠れていて、クリックすると表示されるテキストコンテンツもありますよね。

それも隠しテキストになるのですか?

ツナガル福西
福西

良い質問だね。

ユーザーの為を思って作られているコンテンツは、基本的にはポリシー違反にはならないと思うよ

以下の要素はポリシー違反に該当しない、とGoogleが発表しているんだ。

ツナガル吉村
吉村
    • ●追加コンテンツの表示 / 非表示を切り替えるアコーディオンやタブ形式のコンテンツ
  • ●複数の画像やテキスト段落を切り替えるスライドショーやスライダー
  • ●ユーザーが要素に対してなんらかの操作をしたときに追加コンテンツを表示するツールチップや類似のテキスト
  • ●スクリーン リーダーを使用するユーザーのエクスペリエンスを高めることを目的として、スクリーン リーダーのみがアクセスできるテキスト

Google ウェブ検索のスパムに関するポリシー

キーワードの乱用

キーワードの乱用とは、ランキング操作目的で、不自然にキーワードや数字を詰め込む行為のことを指します。

ブログ記事を書く際にキーワードを入れることを意識しすぎると、キーワードの乱用にもなる可能性があるので、注意が必要だね。不自然なキーワードの乱用は避けよう。

以下は、キーワード乱用の例だよ。

ツナガル吉村
吉村
キーワード乱用の例
  • 激安のグランドピアノ、グランドピアノを購入する前に、グランドピアノの性能を比較するようにしましょう。
    グランドピアノは、一生モノです。だからこそ、グランドピアノを比較検討する場合は、グランドピアノ〇〇店にご相談ください。
    グランドピアノ販売実績も多く、グランドピアノの種類や、グランドピアノの価格帯も豊富です。

不自然なほどにグランドピアノが詰め込まれていますね。。

ツナガル福西
福西

リンクスパム

リンクスパムとは、検索結果の順位操作を目的にしたリンクのことを指します。

機械生成トラフィック

Googleへの自動生成クエリの送信や、ランキングの確認を目的としたスクレイピングや、明示的な許可なくGoogle検索に自動アクセスするその他の行為・手段。

マルウェアや悪意のある動作

ユーザーにとって、悪影響を及ぼすマルウェアやソフトウェアの有無

誤解を招く機能

サイト訪問者に誤解を招くコンテンツやサービスを意図的に作成する行為・機能のこと。

特定のサービスを提供している事を装って、実際には怪しいサイトにリンクされるケースなどが該当するよ。

ツナガル吉村
吉村

無断複製されたコンテンツ

無断複製されたコンテンツは当然ポリシー違反になります。

場合によっては、著作権の侵害の恐れも。

不正な複製の事例

  • 他のサイトのコンテンツをコピーし、引用もせず、付加価値のないコンテンツ。
  • 他のサイトのコンテンツをコピーし、若干の修正を加えただけのサイト
  • 独自のメリットをユーザーに提供することなく、他サイトのコンテンツフィードをそのまま掲載しているサイト
  • ユーザーに付加価値を提供することなく、他サイトの動画・画像・メディアなどのコンテンツを埋め込んでいるだけのサイト

引用:Google ウェブ検索のスパムに関するポリシー 無断で複製されたコンテンツ

無断複製は当然NGですよね。事例を見る限り、独自の付加価値があるか、といった点も注目しておきたいですね。

ツナガル福西
福西

不正なリダイレクト

リダイレクトとは、サイトにアクセスしてきたユーザーを別のURLに移動させる技術のこと。

 

不正なリダイレクトとは、ユーザーと検索エンジンに異なるコンテンツを表示したり、ユーザーのニーズを満たさない想定外のコンテンツを表示させる目的を持ったリダイレクトのことを指します。

つまり、検索エンジンやユーザーを欺く目的があれば、不正なリダイレクトというわけですね。

ツナガル福西
福西

そういう事だね。

たとえば、意図的にスパムページにリダイレクトさせる行為は不正なリダイレクト扱いに該当するよ。

ツナガル吉村
吉村

スパム行為のある自動生成コンテンツ

独自の価値がない、もしくは十分な価値がなく自動生成されたコンテンツは、スパム行為とみなされます。

ChatGPTが流行っているので、自動生成コンテンツには十分注意が必要そうですね。

ツナガル福西
福西

そうだね。

私は自動生成を活用すること自体は肯定的に見ているよ。

自動生成を活用する場合には、ユーザーにとって独自の付加価値があるかどうか?を自問自答することが大切なんだ。

ツナガル吉村
吉村

内容の薄いアフィリエイトページ

独自のコンテンツや付加価値のないアフィリエイトリンクが含まれているページは、スパムに該当します。

アフィリエイトとは

アフィリエイトとは、成功報酬型広告のこと。

アフィリエイトリンク経由から成果(購入・資料請求など)が上がれば報酬が発生する。

ユーザー生成スパム

ユーザー生成スパムとは、サイト内にてユーザーによって追加されたスパムコンテンツのことを指します。

●誰でも登録できるホスティング サービスのスパム アカウント

●フォーラムのスレッドにおけるスパム投稿

●ブログへのスパムコメント

●ファイル ホスティング プラットフォームにアップロードされたスパムファイル

引用:Google ウェブ検索のスパムに関するポリシー ユーザー生成スパム

ランキングの降格や削除につながる可能性のあるその他の行為

Googleは、以下の行為についてもランキング降格や、削除対象になると発表しています。

  • 法律に基づく削除
  • 個人情報の削除
  • ポリシー回避
  • 詐欺や不正行為

主なベストプラクティス

Google検索の基本事項の3つ目は、ベストプラクティスです。

ベストプラクティスは、あくまでも指針として活用するようにしよう!

実践したからといって、検索順位UPが保証されているわけでないんだ。

ツナガル吉村
吉村

なるほどです。

誤解しないように気をつけます。

ツナガル福西
福西

Googleは以下の項目を、最も影響が大きい対策として挙げています。

有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツを作成する。

●ユーザーがコンテンツを検索するときに使われる可能性のある単語を選んで、これらの単語をページ上の目立つ場所(ページのタイトル、メインの見出しなど)や、わかりやすい場所(代替テキスト、リンクテキストなど)に配置する。

リンクをクロール可能にする。これにより、Google がページ上のリンクを使ってサイト内の他のページを検出できます。

●サイトに関する情報を発信する。自分のサイトで紹介しているサービスや製品について、同じような志向の人々と交流できるコミュニティに参加しましょう。

画像動画構造化データJavaScript などの他のコンテンツがある場合、各タイプに固有のベスト プラクティスを実践する。これにより、ページ上の各コンテンツを Google に提示できます。

●サイトに適した機能を有効にすることで、Google 検索におけるサイトの表示を改善する。

●検索結果に表示したくないコンテンツがある場合や、完全なオプトアウトを希望する場合は、適切な方法でGoogle 検索でのコンテンツの表示を管理する。

引用:Google検索の基本事項(主なベストプラクティス)

余裕があれば、確認してみよう。

ただし、技術的な項目も多いので、分からない箇所は飛ばしてもOK!

ツナガル吉村
吉村

ホッとしました。技術項目ばかりだと混乱しそうです。

ツナガル福西
福西

個人的には、「有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツを作成する。」だけは読むことをオススメするよ。

ツナガル吉村
吉村

わかりました!読んでみます。

ツナガル福西
福西

まとめ Googleガイドラインを理解してSEO対策に活かそう

今回は、Google検索の基本事項(旧ウェブマスター向けガイドライン)についてご紹介しました。

最後に内容をまとめておきます。

 

Google検索の基本事項は以下の3つの項目に分かれていました。

Google検索の基本事項3つの項目

  1. 技術要件
  2. スパムに関するポリシー
  3. 主なベストプラクティス

技術要件は、以下の通りでした。

3つの技術要件

  • Googlebot がブロックされていないこと(Googlebot がページを検出してアクセスできる)
  • ページが機能していること(エラーページではない)
  • インデックス登録可能なコンテンツがページに含まれていること

スパムに関するポリシーの項目は以下の通りでした。

スパムに関するポリシー

  • クローキング
  • 誘導ページ
  • ハッキングされたコンテンツ
  • 隠しテキストと隠しリンク
  • キーワードの乱用
  • リンクスパム
  • 機械生成トラフィック
  • マルウェアや悪意のある動作
  • 誤解を招く機能
  • 無断複製されたコンテンツ
  • 不正なリダイレクト
  • スパム行為のある自動生成コンテンツ
  • 内容の薄いアフィリエイトページ
  • ユーザー生成スパム
  • ランキングの降格や削除につながる可能性のあるその他の行為

主なベストプラクティスは以下の通りでした。

主なベストプラクティス

  • 有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツを作成する。
  • ユーザーがコンテンツを検索するときに使われる可能性のある単語を選んで、これらの単語をページ上の目立つ場所(ページのタイトル、メインの見出しなど)や、わかりやすい場所(代替テキスト、リンクテキストなど)に配置する。
  • リンクをクロール可能にする。これにより、Google がページ上のリンクを使ってサイト内の他のページを検出できます。
  • サイトに関する情報を発信する。自分のサイトで紹介しているサービスや製品について、同じような志向の人々と交流できるコミュニティに参加しましょう。
  • 画像、動画、構造化データ、JavaScript などの他のコンテンツがある場合、各タイプに固有のベスト プラクティスを実践する。これにより、ページ上の各コンテンツを Google に提示できます。
  • サイトに適した機能を有効にすることで、Google 検索におけるサイトの表示を改善する。
  • 検索結果に表示したくないコンテンツがある場合や、完全なオプトアウトを希望する場合は、適切な方法でGoogle 検索でのコンテンツの表示を管理する。

インターネットの情報にはスパム的なSEO対策を紹介しているケースもあるんだ。

誤ったSEO対策方法を行わないためにも、Google検索の基本事項を正しく理解することは大切なことなんだよ!

ツナガル吉村
吉村

誤ったSEO対策方法を選ばないためにも、大事ということですね。

今回も勉強になりました!ありがとうございました。

ツナガル福西
福西

記事の著者

吉村 健太朗

役職

シンクション株式会社 代表取締役

資格

景表法特商法遵守 個人認証(KTAA)
薬機法医療法遵守 個人認証(YAMM)
Google広告「検索広告」認定資格
Googleアナリティクス個人認定資格

SEO対策、コンテンツマーケティング、ECモール、メディア運営、ライティング、テレマーケティング、営業…
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