SEO対策をしようと思っていますが、まずは検索エンジンの仕組みについて知りたいです。
今回は検索エンジンの仕組みを初心者の方向けに画像付きでわかりやすく解説するね。
SEO対策に取り組む前に知っておきたいのが検索エンジンの仕組みです。
仕組みについて理解しておくと、正しいSEO対策が行えるようになります。
では、さっそくいってみましょう。
目次
検索エンジンとは?
そもそも検索エンジンとは、入力したキーワードをもとにインターネット上の情報を探しだすシステムのことを指します。
GoogleやYahoo!の事ですよね?
正解!他にも色々な検索エンジンがあるのでざっくり紹介するね。
主要な検索エンジン
世の中で使われている主要な検索エンジンは以下のとおり。
Google、Yahoo! 、Bing、Baidu、Yandex、DuckDuckGoなどなど。
色んな検索エンジンがあるけど、最も使われている検索エンジンはGoogleなんだ。
以下の図は、日本で使われている検索エンジンの比率だよ。
すごい・・・Googleの独走状態ですね。
そうだね。この記事では一番使われているGoogle検索エンジンの仕組みについて解説していくよ。
検索結果が表示されるまでの3つの仕組み
検索結果が表示されるまでの仕組みは大きく分けて3つです。
- クロール
- インデックス
- 検索結果の表示(ランキング)
1つずつ説明していきます。
クロール
クロールとは、検索エンジンのボット(別名スパイダー)がインターネット上の情報を探し回る作業のことです。クロールするボットは、クローラーと呼ばれています。
世界中では数えきれないほどの情報が毎日更新されているので、クローラーが新しいページや更新されたページを絶えず確認しているわけなんだ。
クローラーは、すでにクロールしているウェブページ(既知ページ)を辿って、新しいページURLを確認しています。
たとえば、新しいブログ記事を書いた場合、すでにクロールされているwebページを辿って新しいブログ記事の存在を確認しているわけです。
なるほど。ちなみにクローラーは見つけたページをすべてクロールするのですか?
発見したすべてのページをクロールするわけではないんだ。
クロールを拒否する設定がされていたり、パスワード付ページはクロールできない。
※今回は基本の解説なので割愛
インデックス
インデックスとは、クローラー(ボット)が、見つけたページの内容を分析してデータベースに登録することです。インデックス登録されることで、検索結果に表示されるようになります。
ページがクロールされ、様々な分析がされてようやくインデックス登録されるんだ。
どんな分析がされているんですか?
以下の分析を行っているとGoogle検索セントラルで述べられているよ。Google検索セントラルとは、コンテンツが適切なユーザーに表示されるようにするためのサポートツールだよ。
- 重複ページか、正規ページかの判断
- コンテンツに関するシグナル(言語、配信元の国、ページの使いやすさなど)
- ページコンテンツの品質
- メタデータ
うわぁ。専門用語だらけで意味不明です…
全部覚えようとしなくてOK! 色んな分析のあとに、インデックス登録されるという事だけ理解しておこう。
より詳しく知りたい方はGoogle検索セントラルを確認してみよう
検索結果の表示(ランキング)
インデックス登録されたページは、Google独自のアルゴリズムによって順位付けされています。
どういうルールで検索順位が決まるのですか?
アルゴリズムの詳細は明かされていないので、答えはわからない。
ただ、Googleの情報をもとに方向性を掴むことは可能なんだ。
これから私の考えも交えながら解説していくね。
Google理念と収益モデルの関連性を知る
アルゴリズムの方向性を掴む上で、まず知っておきたいのはGoogle理念です。
Googleの根本的な価値観を知ることは検索エンジンの方向性を知る近道、と私は考えています。
以下は、「Googleが掲げる10の事実」の一部です。
Googleが掲げる10の事実。
- ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。
Google は、当初からユーザーの利便性を第一に考えています。新しいウェブブラウザを開発するときも、トップページの外観に手を加えるときも、Google 内部の目標や収益ではなく、ユーザーを最も重視してきました。Google のトップページはインターフェースが明快で、ページは瞬時に読み込まれます。金銭と引き換えに検索結果の順位を操作することは一切ありません。広告は、広告であることを明記したうえで、関連性の高い情報を邪魔にならない形で提示します。新しいツールやアプリケーションを開発するときも、もっと違う作りならよかったのに、という思いをユーザーに抱かせない、完成度の高いデザインを目指しています。
そして、Google検索エンジンが販売しているのは広告のみなんだ。
Google検索エンジンのビジネスモデルをシンプルにするとこうなる。
検索エンジンの利用者が多い方が儲かるということですかね。
その通り! もし、Google検索エンジンが自社利益を最優先して役に立たない情報ばかり表示する仕組みだったらどうなるかな?
Google検索エンジンを使う人が減り、広告収入も減りますね。
そういう事だね。Googleがユーザーにとことん焦点を絞るのは、自社ビジネスの為でもあるんだ。アルゴリズムの裏にはGoogle理念があるわけだね。
アルゴリズムに関係する5つの重要な要因
検索結果のランキングを決めるアルゴリズム数は200以上※とも言われています。
Googleは検索結果の表示に関わる重要な要因として以下の5項目を挙げています。
- 検索クエリの意味
- コンテンツの関連性
- コンテンツの質
- ウェブサイトのユーザビリティ
- コンテキストと設定
うっ…よくわからない単語だらけです。
大丈夫!1つずつわかりやすく解説していくよ。
検索クエリの意味
検索クエリとは、ユーザーが検索で実際に使用した単語や単語の組み合わせのこと。
検索クエリの意味とは、ユーザーが何を知りたくて検索しているのか読み解くことを指すんだ。検索意図とも言われているよ
Googleアルゴリズムは検索クエリの意味を重要視しています。
SEO対策でも、検索クエリの意味を正しく捉えることは重要です。
以下のキーワードは、「SEO対策を学びたい」意図は同じでも、学ぶ手段が違う一例です。
- 「SEO対策 本」 → SEO対策を学べる本が知りたい
- 「SEO対策 セミナー」 → SEO対策を体系的に学べるセミナーに行きたい
コンテンツの関連性
Googleは検索クエリの意味を捉えた後に、コンテンツの関連性を判断しています。
コンテンツとは、情報そのものを指すよ。抽象的でわかりずらいけど、ホームページや、ブログ記事、Youtube、SNSなど、情報はすべてコンテンツと考えると良いよ。
コンテンツの質
Googleは関連性のあるコンテンツを特定後、コンテンツの質を確認していると述べています。
コンテンツの質を考える上で重要なのがGoogle検索品質評価ガイドラインで公表されているE-E-A-Tです。
Experience(経験)、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trustworthiness(信頼性)の略語だよ。何を言うかより、誰が言うかに着目しているともいえるよ。
■E-E-A-Tについては、こちらで詳しく解説しています。(内部リンク予定)
ウェブサイトのユーザビリティ
ユーザビリティとは使いやすさのこと。
例)ページスピードが速い、スマホでも見やすいなど。
以下は、ユーザビリティについてのGoogleの説明です。
Google のシステムでは、コンテンツのユーザビリティも考慮されています。どのコンテンツも大きな差がない場合には、ユーザーにとってのアクセス性が高いコンテンツのほうが効果的である可能性があります。Google Search
注目すべきは、コンテンツ(質)に大きな差がない場合に効果的と書かれている点だね。
Google検索セントラルでも、似たような回答がありました。
ランキングを上げるうえでページ エクスペリエンスはどの程度重要ですか?
Google 検索は、ページ エクスペリエンスが平均を下回る場合であっても、常に最も関連性の高いコンテンツを表示しようとするように設計されています。ただし多くの検索語句に関して、一致する有用なコンテンツは多数存在しています。優れたページ エクスペリエンスを実現していることは、そのような場合に検索結果でのランキングを上げることにつながります。Google検索セントラルより
SEO対策の優先順位は①コンテンツの質を高める②ユーザビリティだと考えているよ。
逆にならないように気をつけよう。
コンテキストと設定
Google検索エンジンは、所在地・検索履歴・設定からも検索結果を調整しています。
例えば、【近く ラーメン】と検索すると現在地情報から近くのラーメン屋が出てくるんだ。
Google検索での表示パターンをご紹介
Google検索エンジンでの表示パターンを実際の表示イメージとあわせて紹介していきます。
オーガニック(自然)検索
オーガニック検索とは、自然検索とも呼ばれています。
後述するリスティング広告を除いた検索結果のこと。
リスティング広告
リスティング広告(検索連動型広告)とは、GoogleやYahoo!などの検索エンジンで検索結果に掲載されるテキスト形式の広告のこと。
バーティカル検索
バーティカル検索とは、検索方法を限定して表示する機能のこと。
ユニバーサル検索
ユニバーサル検索とは、ウェブページ以外のコンテンツも表示する機能のこと。
ユニバーサル検索の表示例をいくつか紹介します。
ローカルパック
例えば「奈良市 焼肉」と検索してみましょう。
検索結果には地図と数件の焼肉店が紹介されていますね。
これをローカルパックといいます。
アンサーボックス
検索結果に知りたい答えを返してくれる機能がアンサーボックスです。
たとえば「天気予報」と調べると検索地域の天気予報が表示されます。
ナレッジパネル
ナレッジパネルとは基礎情報や関連情報をまとめて表示してくれる機能のこと。
例えば、Youtubeと検索するとウィキペディア情報など関連情報がでてきます。
リッチスニペット(リッチリザルト)
リッチスニペットとは、検索結果に表示される付加情報のことを指します。
画像やレビュー、商品価格など様々な種類があります。
Google検索セントラル(2023年8月時点)で確認すると32種類あったよ。
いくつか紹介するね。
〇画像表示
〇評価の表示
リッチスニペットは、構造化データを設定しないと表示されないんだ。※設定しても必ず表示されるとは限らない。
■構造化データの設定方法については、こちらで解説しています。(内部リンク予定)
検索結果に表示させるためのSEO対策
ここまで検索エンジンが表示されるまでの仕組みを解説してきました。
ここから少し難しくなるのでわからなければ読み飛ばしてもOK。
次に、検索結果に表示させるためのSEO対策をパートごとに紹介していきます。
クローラーを呼び込む施策
クローラーを呼び込む施策の一例をご紹介します。
良質なコンテンツを作成し、リンクを集める
SEO対策では、外部リンクは有効とされています。
とはいえ、低品質・スパム外部リンクは悪影響なので絶対NGだよ。
■被リンクの獲得方法についてはこちらで解説しています。(内部リンク予定)
内部リンクを適切に繋ぐ
クロールの仕組みでも解説しましたが、クローラーはリンクを辿ってWebページを確認しています。
新しいページをつくったら、既知ページからリンクを張ることが重要です。
■内部リンクについては、こちらを参考してください(内部リンク予定)
XMLサイトマップを送信する
XMLサイトマップとは、ウェブサイトの構造をクローラーに伝えるファイルのこと。
自分のサイトに設置されているかわからないのですが…
検索ブラウザに【あなたのサイトURL/sitemap.xml】と入力すると確認できるよ。
参考:当サイトのXMLサイトマップ
https://tsunagaru-nara.com/sitemap.xml
もし、まだ設置されていなかった場合は、以下を参考にXMLサイトマップを送信しておこう。
■XMLサイトマップについてはこちら(内部リンク予定)
インデックスを促す施策
クローラーにインデックスを促す施策をご紹介します。
Googleサーチコンソールからインデックス登録をリクエスト
Googleサーチコンソールとは、ウェブサイトの検索エンジンでの表示状況を監視し、最適化する無料ツールのこと。
サーチコンソールからページのインデックス登録をリクエストすることができるんだ。
- 内部リンク予定 詳しい使用方法はこちら
noindexを設定しない
noindexとは、クローラーにインデックスさせないように指示するメタタグのこと。
基本的には、サイト運営者が意図的につけるメタタグです。
しかし、サイト構築段階でつけていたnoindexタグの外し忘れなどがあるので注意が必要です。
Wordpress管理画面 → 設定 → 表示設定 から確認が可能だよ。
正規URLを指定する
単一のページに複数のURLでアクセスできる場合(例:wwwあり・なし)や、コンテンツが類似している際に、Googleは1つを正規URL、その他を重複ページとして認識しています。
重複ページと認識されると、クロールの頻度が減り、結果としてインデックスされる速度にも影響が出ます。
基本的に、正規URLはGoogleが自動で判断しています。
しかし、時々サイト運営者が登録してほしいURLを重複ページと判断されることがあります。
そういった場合には、正規URLを明示的に示してあげる必要があります。
■正規URLの設定方法は以下を参考にしてください。(内部リンク予定)
インデックスの確認方法
自分のサイトがインデックス登録されているか気になります。
検索エンジンで(site:調べたいサイトURL)で調べられるよ。
インデックスされない原因
あれ?この間作ったブログ記事がインデックスされていないんですけど・・・
こんなケースでインデックスされないことがあります。
- コンテンツの品質が低い
- 重複ページ扱いされている
- サイト全体、またはページにメタタグ(noindex)を付与している
検索結果の上位表示を狙う施策
上位表示を狙う施策はたくさんあるが、私が特に重要だと考えているのは次の2つだよ。
- キーワード選定を行い、検索クエリに適したコンテンツを作る
- 経験・専門性・権威性・信頼性(E-E-A-T)を高める
それぞれ施策の詳細は以下から確認してみて下さい。
キーワード選定内部リンク(内部リンク予定)
E-E-A-T内部リンク(内部リンク予定)
まとめ
今回は、検索エンジンの仕組みについて解説しました。
最後にもう一度振り返っておきましょう。
- クロール
- インデックス
- 検索結果の表示(ランキング)
- 良質なコンテンツを作成しリンクを集める
- 内部リンクを適切に繋ぐ
- XMLサイトマップを送信する
- Googleサーチコンソールからインデックス登録をリクエストする
- noindexを設定しない
- 正規URLを指定する
- キーワード選定をおこなう
- E-E-A-Tを高める
お疲れ様でした!検索エンジンの仕組みが理解できると、本質的なSEO対策ができるようになるので頑張りましょう!
はい、また次回もよろしくお願いします!
今回は以上です。
記事の著者
吉村 健太朗
シンクション株式会社 代表取締役
資格景表法特商法遵守 個人認証(KTAA)
薬機法医療法遵守 個人認証(YAMM)
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Googleアナリティクス個人認定資格
奈良でWEBマーケティングとWEB制作に特化した「ツナガル」を運営しています。私のWEBキャリアは2012年、副業でアフィリエイトを始めたことがきっかけでした。
3か月で月10万円を達成したものの、その後思い通りに成果が伸びず挫折を経験。これが、私とWEB業界の出発点となりました。
その後、営業を経験し、2020年には本格的にWEBの世界へ。現在では、地域に特化したキーワード戦略により300以上の上位表示を実現し、SEO対策マニュアルでは検索順位2位を獲得しています。
お客様と共に課題を乗り越え、成果を共に喜び合うことが私のモチベーションです。WEBに関することならどんなご相談でもお気軽にお声がけください。