検索エンジン対策(SEO)では、テキストだけでなく画像の最適化も重要です。
画像SEOは、検索結果における画像の表示や、画像検索からのアクセス増加を狙う施策として注目されています。
近年では、Googleの画像認識技術の向上やモバイル利用の拡大により、画像が検索結果に与える影響が大きくなっています。
実際に、画像検索からの流入やユーザーの理解促進に画像が貢献するケースも増加しています。
この記事では、画像の選び方、alt属性の設定、ファイル形式やサイズの最適化といった実践的なポイントを押さえ、検索エンジンとユーザーの双方に価値を届ける画像活用の方法を整理して解説します。
・alt属性やファイル名の設定が自己流で、本当に合っているか不安
・画像を活用して検索流入を増やしたいが、どこから手をつけるべきか分からない
・生成AI画像のSEO対応やライセンスまわりが気になる
そんなときは、プロに相談してみるという選択肢もあります。
シンクションでは、SEOとコンテンツ運用に精通した専門スタッフが、画像活用の最適化をサポートします。
目次
画像SEOとは
画像SEOは、Webページに掲載する画像が検索エンジンに正しく評価され、検索結果に表示されやすくなるよう最適化する取り組みです。
SEOといえば、長らくテキストを主軸に構成するのが一般的でしたが、検索アルゴリズムや検索結果の構造が進化する中で、画像を含む視覚コンテンツの最適化も重視されるようになっています。
たとえば、Googleの検索結果では、検索キーワードによって画像がサムネイル付きで表示されることがあります。
こうした場面で適切に表示されることで、ユーザーの注目を集め、Webサイトへの訪問につながるチャンスが広がります。
また、画像の活用は、ユーザーの理解を補助したり、ページの印象を高めたりと、利便性や信頼性の向上にも寄与します。
検索評価とユーザー体験の双方に貢献する点で、画像SEOは重要な施策といえるでしょう。
このセクションでは、画像SEOが果たす役割、テキスト中心の従来のSEOとの違い、そして特に効果を発揮しやすいサイトの特徴について解説していきます。
関連記事:検索エンジンの仕組みとは
画像SEOの定義と役割
画像SEOは、検索エンジンに画像の内容を正確に伝え、画像検索や通常検索における表示機会を広げる施策です。
特に画像検索経由でのアクセスを狙いたい場合、alt属性やファイル名、画像の配置といった要素を丁寧に整えることが評価に直結します。
この施策の重要性は、画像がユーザーの理解を助ける視覚的な情報源であることにもあります。
たとえば、操作手順やサービスの魅力を図解や写真で補足すれば、ユーザーの理解が深まり、ページの滞在時間や回遊率が上がります。
こうした行動は、Googleが重視するユーザー体験の質として検索評価にも反映されます。
さらに、検索結果に画像が直接表示される「画像検索枠」や「リッチリザルト」は、視覚的に目立つためクリック率の向上にもつながる導線です。
画像SEOは、単なる装飾ではなく、情報伝達と集客の両方を支える基盤施策として機能します。
関連記事:リッチリザルトとは?
通常のSEOとの違いとは?
通常のSEOは、ページタイトルや見出し、本文などテキストコンテンツを評価の中心としています。
検索エンジンは、テキストをもとにページ内容を理解し、検索意図との一致度を判断します。
一方、画像SEOはテキストでは伝えきれない情報を画像で補いながら、その画像が何を意味しているかを検索エンジンに伝える技術的な工夫が求められます。
alt属性やファイル名、画像の配置位置といった情報を最適化することで、画像が検索結果に表示されやすくなります。
もうひとつの違いは、ユーザーの行動に与える影響の大きさです。
画像は直感的な理解を促すため、視覚的に訴求できればページ滞在時間の延長や離脱率の低下が見込めます。
結果的に、これらの行動指標が検索評価にも良い影響を与える仕組みです。
つまり、画像SEOは通常のSEOと補完関係にあり、テキストと視覚の両面から検索パフォーマンスを底上げする戦略的施策といえます。
どんなサイトに画像SEOは有効か
画像SEOは、特に視覚的な印象が意思決定に影響する業種やサイトで高い効果を発揮します。
代表的なのは、ECサイト、飲食店、美容サロン、不動産、観光業など、「見た目の良さ」が集客の肝となる分野です。
たとえば、商品写真が購入の決め手となるネットショップでは、画像検索からの流入がコンバージョンに直結することもあります。
また、料理写真や施設内観の画像は、ユーザーに具体的なイメージを与えることで、安心感や期待値を高める効果があります。
さらに、レシピ・DIY・学習系など手順や構造の理解が重要なサイトでも、画像はユーザー体験の質を左右します。
適切なalt属性やファイル名を設定することで、画像が検索対象となり、検索経由の新規訪問を獲得する機会が広がります。
このように、画像SEOはすべてのサイトで有効ですが、視覚訴求の影響が大きいサイトでは特に導入価値の高い施策です。
画像SEOを取り入れるべき3つの理由
検索エンジンやユーザー行動の変化により、画像の最適化がコンテンツ評価に与える影響は年々大きくなっています。
以前は補足的と考えられていた画像も、今では検索結果への表示やユーザーの意思決定に直接関わる要素として注目されています。
とくに、スマートフォンの普及やビジュアル重視の情報収集スタイルが定着する中で、視覚コンテンツの戦略的活用が成果につながる要因として認識され始めています。
このセクションでは、画像SEOを取り入れるべき理由を「検索流入」「検索技術の進化」「ユーザー体験」の3つの観点から整理し、解説していきます。
関連記事:【2025年最新】Googleコアアップデート最新情報まとめ
画像検索からの流入が増加している
検索エンジンを利用するユーザーの中には、テキスト検索ではなく画像検索を入口に情報を探す行動が定着しつつあります。
とくに商品名やサービス内容を視覚的に確認したいケースでは、画像をきっかけにWebサイトを訪問する流れが一般化しています。
たとえば「おしゃれなオフィスチェア」や「カフェ風インテリア」と検索する際、画像で雰囲気を比較したうえで、気になった画像をクリックして商品ページへ遷移するユーザーが増えています。
このような流入経路を取り込むには、画像そのものが検索対象として適切に評価されるよう最適化する必要があります。
画像検索は、テキスト検索とは異なるもう一つの検索導線として活用できるため、競合と差別化を図る上でも取り入れる価値があります。
Googleの画像評価精度が上がっている
Googleは近年、画像を含む非テキストコンテンツの解析技術を大きく進化させています。
特に「Google Lens」や「AI Overview(旧Search Generative Experience)」などの機能では、画像とテキストを組み合わせた高度な検索体験が提供されており、alt属性やキャプションに加え、ページ全体の文脈を通じて画像の意味がより正確に把握されるようになっています。
さらに、Google Lensの普及により、ユーザーが画像を起点に情報を取得する行動も一般化しており、視覚コンテンツの重要性が一段と高まっています。
こうした技術の進化を踏まえると、画像そのものの情報価値は年々増しており、SEOにおいても画像の最適化は欠かせない要素となっています。
画像の構造化やページとの文脈整合を意識した設計は、検索エンジンとユーザーの双方に伝わるコンテンツを構築するうえで重要です。
このように、画像SEOは単なる補完的な施策ではなく、検索技術の進化に適応するための戦略的アプローチと位置づけられます。
ユーザーの理解を助ける視覚コンテンツの効果
視覚コンテンツは、情報を直感的に伝える手段として、テキストだけでは補いきれない理解をサポートします。
とくに複雑な手順や仕組みを説明する場面では、図解やフローチャート、写真といった要素が有効です。
たとえば、操作マニュアルやサービスの利用方法などを画像で示すことで、ユーザーは文章を読むよりも早く、内容を把握できます。
これにより、理解のスピードが上がり、離脱率の低下や滞在時間の向上にもつながるという副次的な効果が得られます。
さらに、視覚的な要素は感情的な共感を生みやすく、ブランドイメージや信頼感の形成にも寄与します。
「伝える」だけでなく、「伝わる」ための施策として、視覚コンテンツはSEOの文脈においても高く評価されるようになっています。
検索エンジンは、ユーザー体験を評価指標のひとつとしており、わかりやすさや利便性を高めるコンテンツ構成は検索順位にも良い影響を与える可能性があります。
関連記事:検索意図から読み解くターゲット像
SEOに強い画像を作る基本要素
画像SEOで成果を出すには、画像をただ掲載するだけでは不十分です。
検索エンジンに正しく認識され、ページ評価に貢献するためには、構造や設計の段階から意図的に最適化された画像を準備する必要があります。
検索エンジンは画像そのものを直接「見る」わけではないため、alt属性やファイル名などの周辺情報を通じて画像の意味を判断します。
さらに、画像サイズやフォーマット、レスポンシブ対応といった技術的な要素も、表示速度やユーザー体験の観点から検索評価に影響を与えます。
このセクションでは、画像SEOにおいて押さえておくべき基礎的な5つの設計要素を解説します。
いずれも検索エンジンとユーザーの双方に配慮した、質の高いコンテンツづくりに欠かせない視点です。
関連記事:WordPressで画像を圧縮する方法
alt属性の正しい書き方
alt属性(代替テキスト)は、画像が表示されない場合に内容を伝えるためのHTML属性であり、検索エンジンに画像の意味を伝える役割も担います。
この情報を正しく記述することで、画像が検索対象として適切に扱われ、SEOに好影響をもたらします。
記述の基本は、画像の内容や目的を簡潔かつ具体的に表現することです。
たとえば、商品写真なら「白いレザーのビジネスバッグ 正面」など、検索意図に合ったキーワードを自然に盛り込むと効果的です。
一方で、「画像1」や「イメージ」など曖昧な表現は、意味を持たず評価されにくくなります。
また、alt属性は視覚障がい者向けの読み上げ機能にも利用されるため、装飾的な画像には空(alt=””)を指定するなど、配慮した使い分けが求められます。
画像ファイル名のつけ方
画像ファイル名は、検索エンジンに対して画像の内容を伝える重要なシグナルです。
Googleはファイル名を手がかりに画像の意味を判断し、ページ内容との関連性を評価します。
理想的なファイル名は、画像の内容を簡潔に表した英単語を使い、単語同士はハイフン(-)でつなぐ形式です。
たとえば「img_001.jpg」や「image1234.png」ではなく、「dog-playing-fetch.jpg」や「sushi-lunch-set.jpg」のように、画像の中身が想像できる名称が推奨されます。
また、日本語や全角文字は文字化けのリスクがあるため、半角英数字で統一することが安全です。
検索エンジンが理解しやすい形式で命名することで、画像が正確にインデックスされやすくなり、SEO効果も高まります。
大量の画像を扱うサイトでは、アップロード前に一括でファイル名をリネームする仕組みを取り入れると運用がスムーズです。
関連記事:パーマリンクとは?SEOへの影響と注意点
画像サイズの最適化と圧縮方法
画像サイズは、ページ表示速度に直結する要素であり、SEOにも影響を及ぼします。
Googleは「ページの読み込み速度がモバイル検索順位の要素になる」と明言しており、画像最適化は検索評価を高めるうえで無視できません。
最適化の基本は、過剰に大きな画像を使わず、必要なサイズと解像度に合わせることです。
表示サイズに比べて画像が大きすぎると、通信量が増え、特にモバイル環境での表示に悪影響を及ぼします。
そのため、アップロード前に画像圧縮ツールで軽量化を行うことが推奨されます。
たとえば、「TinyPNG」や「Squoosh」などの無料ツールを使えば、画質を保ちながらファイルサイズを大幅に削減できます。
また、WebP形式に変換することで、画質と容量のバランスを高い水準で維持することが可能です。
以下の記事では、WordPressユーザー向けに、目的に応じた圧縮方法や最適化手順を詳しく解説しています。
関連記事:WordPressで画像を圧縮する方法
画像フォーマットの選び方(JPEG/PNG/WebP)
画像フォーマットの選定は、画質やファイルサイズ、用途に応じて検討すべき基本的な項目です。
適切な形式を選ぶことで、ページの表示速度やユーザーの利便性に影響します。
Googleも公式ドキュメントにおいて、画像の最適化においてWebP形式の使用を推奨しています。
ただし、互換性や表示環境に応じて、既存の形式との併用も検討が必要です。
WordPressユーザーの場合、プラグインを活用することでWebPへの変換や配信設定が比較的容易に行えます。
モバイル対応とレスポンシブ画像の設定
画像SEOにおいては、モバイルユーザーへの対応も見逃せない要素です。
スマートフォンからのアクセスが増える中、各デバイスに最適な画像サイズで表示することが、ユーザー体験の向上につながります。
<img>
タグで srcset
属性を活用する<picture>
要素を使って、画面サイズや形式に応じた画像を指定するsrc
属性を明示的に記述する(Google推奨)
Google公式ドキュメントでも、レスポンシブ画像の設定はインデックスや検索評価に影響する可能性があるとされています。
また、モバイル端末では通信速度やデータ容量の制約もあるため、軽量な画像配信が求められます。
WordPressなどのCMSでは、テーマやプラグインによってレスポンシブ画像が自動対応される場合もありますが、設定内容を確認し、不足があれば手動で記述を追加することも重要です。
ユーザーに伝わる画像の使い方
画像は視覚的に情報を伝える強力なツールです。
しかし、ただ見栄えの良い画像を配置するだけでは、十分な効果は得られません。
文章との関係性を意識し、ユーザーが求める情報に応える画像を使うことが重要です。
とくに、文章で伝えにくい手順やイメージを図解で補う、実際の製品やサービスの様子を具体的に示す、あるいはキャプションと連動させて意味を明確にする工夫が求められます。
さらに、画像が独自性を持っているかどうかも、検索評価やユーザーの信頼獲得に影響します。
このセクションでは、文章を補足する画像の活用方法、伝わる写真の選び方、キャプションとの連携、そしてオリジナル画像の価値について解説します。
文章を補足する図解や手順画像の活用
ユーザーに正確な情報を伝えるためには、文章だけでなく図解や手順画像の活用が効果的です。
とくに操作手順や構造の説明などは、テキストだけでは伝わりにくいケースが多く、視覚的な補足が求められます。
図解を取り入れることで、手順や流れを直感的に理解しやすくなり、ユーザーの迷いや離脱を防げます。
たとえばCMSの設定手順を示す際に、各画面のキャプチャや番号付きのフローを掲載すれば、読者の行動をスムーズに誘導できます。
また、テキストと画像が互いに補完しあう構成は、コンテンツ全体の説得力を高めます。
視覚と文章の両方からアプローチすることで、ページ滞在時間や回遊率の向上にも寄与します。
製品やサービスの魅力が伝わる写真の工夫
製品やサービスの魅力を伝えるには、実物の良さを視覚的に表現する写真が重要です。
特にECサイトや飲食、美容系のページでは、写真が購入や来店の意思決定に直結する場面も少なくありません。
効果的な写真を用意するには、被写体だけでなく「撮影環境」にも気を配ることが大切です。
自然光や背景、構図を意識することで、印象の良い画像に仕上がります。
また、使用シーンを想像できるような写真を掲載することで、ユーザーに具体的な利用イメージを持ってもらうことができます。
撮影が難しい場合でも、プロに依頼したり、テンプレートを活用するなど、伝わるビジュアル作成を工夫することが大切です。
画像キャプションと本文の関係性
画像を活用する際には、キャプション(説明文)の有無がユーザー体験を大きく左右します。
キャプションとは、画像の下に表示される短いテキストで、画像の内容や意図をユーザーに補足する役割があります。
たとえば、図解や商品写真の下に一文を添えるだけで、読者の理解度や信頼感が向上します。
本文と画像の関係が曖昧な場合でも、キャプションを加えることで文脈が明確になり、コンテンツ全体の読みやすさが改善されます。
SEO観点でも、キャプションは画像周辺のテキスト情報として認識されやすく、コンテンツの一部として評価される可能性があります。
視覚とテキストのバランスを意識しながら、意味のあるキャプションを適切に配置することが重要です。
関連記事:SEOライティングのコツ
オリジナル画像とフリー素材の違い
画像SEOの観点からは、オリジナル画像の使用が望ましいとされています。
なぜなら、Googleは独自性のあるコンテンツを高く評価し、画像もその対象だからです。
一方で、フリー素材は誰でも使用できる利便性がありますが、多くのサイトで重複利用される可能性が高く、検索エンジンにとっては新規性が乏しいと判断されることがあります。
とくに、同一のフリー画像が複数のサイトで使われている場合、画像検索での優位性が下がる傾向にあります。
たとえば、自社商品の撮影画像や独自の図解は、サイトにしかない情報としてGoogleに認識されやすく、ブランド訴求力も高まります。
画像に含まれるコンテキストがページ内容と一致していれば、ユーザーの理解促進にも役立ちます。
関連記事:【現役デザイナー厳選】商用OK!画像・写真素材サイト18選
検索評価につながる技術的な施策
画像SEOでは、画像の配置や説明だけでなく、検索エンジンに正確に情報を伝えるための技術的な工夫も重要です。
とくに、Googleが画像を正しくクロール・インデックスし、評価するためには、構造や設定面での対応が欠かせません。
画像専用のサイトマップを整備したり、構造化データで情報を補強することで、検索エンジンの理解度が向上します。
また、Search Consoleによる効果測定や、画像CDNを活用した高速表示も、ユーザー体験とSEOの両面で効果的です。
このセクションでは、検索評価に直結する画像まわりの技術的な施策について詳しく解説します。
画像サイトマップの作り方と送信
画像を検索エンジンに正しく認識してもらうためには、専用の画像サイトマップを作成・送信することが効果的です。
特に多くの画像を扱うサイトでは、画像のURLがクロールされにくいケースもあるため、Googleは明確に「画像サイトマップの活用」を推奨しています。
WordPressユーザーであれば、「XML Sitemaps」プラグインを使って、画像を含むサイトマップを自動生成できます。
このプラグインでは、画像ファイルのパスも自動で認識し、検索エンジンに送る構造を作ってくれるため、初心者でも簡単に扱えます。
Step 1
プラグインの導入
Step 2
設定を確認
Step 3
画像を含める設定
Step 4
サイトマップURLの取得
Step 5
Search Consoleに送信
構造化データで画像を検索エンジンに伝える
構造化データは、Googleなどの検索エンジンに対して、画像を含むページ情報を正確に伝えるための手法です。
画像の内容を明示的に指定することで、リッチリザルトとして検索結果に表示される可能性が高まり、視認性やクリック率(CTR)の向上が期待されます。
たとえば、FAQ、商品情報、組織情報などの主要コンテンツに構造化データを適用することで、検索結果の見た目が改善されるケースもあります。
実際に「ツナガル」でも、複数の構造化データを手動で導入し、検索結果での表示改善を図っています。
ただし、構造化データを記述すれば必ずリッチリザルトが表示されるとは限らず、Google側の判断に委ねられる点には注意が必要です。
画像に関する構造化データを設定する際は、Googleが推奨するJSON-LD形式で、imageプロパティを使って画像URLや内容説明を記述します。以下のポイントを参考に設定しましょう。
関連記事:リッチリザルト(旧リッチスニペット)とは?構造化データの設定・手順を解説
Search Consoleで画像の効果を測定する方法
Google Search Consoleは、画像SEOの効果を数値で把握できる信頼性の高い分析ツールです。
画像が検索結果にどのように表示され、どれだけのクリックや流入につながっているかを可視化できます。
確認手順はシンプルで、「検索パフォーマンス」レポートから「検索タイプ」を「画像」に切り替えるだけです。
表示回数・クリック数・クリック率(CTR)などの指標を確認でき、画像ごとの成果を具体的に把握する手がかりになります。
また、表示回数やクリックが多いページを分析することで、効果的な画像の傾向やユーザーに響くコンテンツの特徴を把握できます。
改善が必要な画像の洗い出しや、他ページへの画像展開の判断にも役立つ実践的な施策です。
関連記事:Googleサーチコンソールとは | 初期設定・導入手順を初心者にもわかりやすく解説!
画像CDNで表示速度を上げるテクニック
画像CDN(コンテンツデリバリーネットワーク)は、ユーザーのアクセス地点に近いサーバーから画像を配信することで、表示速度を高速化できる技術です。
Googleも「ページの読み込み速度は検索順位に影響を与える」と明言しており、特にECサイトやポートフォリオサイトのように画像が多用されるページでは、CDNの導入が大きな効果を発揮します。
ページ表示が遅くなると、ユーザーの離脱率が上昇し、結果的にSEOにも悪影響を及ぼす可能性があります。
モバイル環境での閲覧が主流となった現在では、画像の軽量・高速化は不可欠な要素です。
代表的なサービスとしては、「Cloudflare」「ImageKit」などがあり、WordPressユーザーであれば「Jetpack CDN」を利用することで、簡単に導入できます。
CDNとWebP形式などの画像最適化施策を組み合わせることで、より高い表示パフォーマンスが期待できます。
関連記事:PageSpeed Insightsとは?サイト速度とパフォーマンスを改善する具体的な方法と事例
画像使用時の注意点とチェック項目
画像は、ページの訴求力やユーザー体験を高める上で有効な要素ですが、SEOや法的観点からは「どのように使うか」が重要です。
とくに著作権・肖像権、読み込み速度、画像とコンテンツの整合性など、複数の視点で配慮すべき事項があります。
このセクションでは、Web運用者が押さえておくべき実務的なチェック項目を整理して解説します。
著作権・肖像権の確認ポイント
画像を使用する際にまず確認すべきは、著作権と肖像権です。これらの権利を侵害すると、法的トラブルやSEO評価の低下を招く恐れがあります。
- 著作権:写真・イラストなどの画像を創作した人に帰属します。
ネット上で見つけた画像を無断で使用・加工する行為も、出典の明記や営利・非営利を問わず、著作権侵害に該当する可能性があります。 - 肖像権:人物の顔・姿の撮影や掲載について、本人の同意が必要です。
たとえば飲食店の内観写真に来店客が写っている場合、そのまま使用すると肖像権の侵害になることがあります。
安全な画像利用を実現するには、商用利用可で著作権フリーと明記された画像素材サイトを利用するか、自社で撮影・制作したオリジナル画像を用いるのが基本です。
重要な情報は画像にせずテキストで伝える
Googleは、画像だけでなくテキストとしても重要な情報を提供することを推奨しています。
画像内に価格や機能、注意点などの情報を含めるだけでは、検索エンジンがその内容を正確に把握できず、SEO評価に影響を及ぼす可能性があります。
Googlebot が認識できるコンテンツは、文字で表現されているものに限られます。たとえば、動画のテキストを認識することはできません。
— ウェブ デベロッパー向けテクニカル SEO ガイド
画像内だけに記載された情報は、検索エンジンが読み取れないため、検索順位や表示の最適化に影響を及ぼす可能性があります。
重要な情報は必ずテキストでも提供しましょう。
対策として有効な方法
- 価格や仕様などの重要情報はHTMLテキストとしても記述する
- 画像と一緒にキャプションや近接テキストで補足説明を入れる
- alt属性はあくまで補助とし、本文にも内容を反映させる
- テーブルやリストなど構造的な形式で要点を記述する
画質の悪い画像は避ける
画像の品質は、ユーザー体験だけでなくサイトの信頼性にも影響を与えます。
ぼやけた写真や低解像度の画像は、情報の伝達力が弱く、閲覧者に不快感や不安を与える原因となります。
検索エンジンは直接的に画像の画質を評価するわけではありませんが、ユーザー行動の指標(離脱率や滞在時間)には影響を与えます。
結果として、サイト全体の評価にも間接的に関わる可能性があるため、見やすく鮮明な画像を使うことが重要です。
画像を使用する際は、解像度や明るさ、構図にも気を配りましょう。
圧縮する際にも画質が大きく損なわれないよう、ツールや設定に注意が必要です。
関連記事:WordPressで画像を圧縮する方法 | あなたにあった圧縮方法も解説!
内容と無関係な画像は使わない
画像は、ページの内容を補足する重要な視覚情報です。
しかし、本文と関係のない画像を挿入すると、ユーザーの理解を妨げたり、ページ全体の信頼性を損なったりするリスクがあります。
コンテンツと意味のある関連性を持つ画像を使うことが基本です。
たとえば、製品紹介ページでは実際の商品写真や利用シーンを掲載することで、訪問者の関心を引きつけやすくなります。
また、画像の配置にも注意が必要です。
装飾目的の画像はbackground-imageなどのCSSで実装し、情報として意味のある画像は<img>タグを使うと、セマンティックなマークアップになります。
検索エンジンや支援技術にも意図を正しく伝えるため、意味のない画像を避け、文脈に即した選定を心がけましょう。
関連記事:SEO内部対策とは?サイト改善に効く25のチェック項目まとめ
生成AIで作成した画像の扱い方
画像生成AIの普及により、Webコンテンツやバナーなどにオリジナル画像を手軽に活用できるようになりました。
コスト削減や独自性の確保といったメリットがある一方で、ライセンスや権利に関する正しい理解と対応が不可欠です。
特に商用利用を前提とした画像制作では、AIによる出力結果であっても第三者の権利を侵害しない配慮が求められます。
また、利用規約や出力物の扱いがツールごとに異なるため、目的に応じた使用条件の確認が必要です。
このセクションでは、生成AI画像をWebサイトやSEOコンテンツで安全に活用するための基本ルールと注意点を整理して解説します。
商用利用の可否とライセンスの確認
生成AIで作成した画像を商用利用する際は、各サービスのライセンス条件や利用ガイドラインを精読することが必須です。
AI生成物であっても、著作権や利用制限が完全にフリーとは限りません。
たとえば以下のように対応は異なります。
- OpenAI「DALL·E」では、生成された画像を商用利用可能で、ユーザーは再印刷・販売・商品化が認められています。
出典:DALL·E FAQ | OpenAI
このように、「生成AIで作成した画像=自由に使える」ではないことに留意し、「誰が・どのツールで・どんな目的で生成したか」を明確にしながら、適切に活用する姿勢が求められます。
クレジット表記の必要性
生成AIで作成した画像を使用する際には、クレジット表記の必要性を理解することが重要です。
クレジット表記の要否は、使用する画像のライセンスや利用目的によって異なります。
特に、エディトリアル用途では、適切なクレジット表記が求められる場合があります。
たとえば、Adobe Stockのエディトリアル画像を使用する場合、クレジット表記が必要です。
公式ガイドラインでは、「エディトリアル用途で画像を使用する場合にのみ、写真のクレジットを追加する必要があります」と明記されています 。
一方で、通常の商用利用においては、クレジット表記が必須ではないケースもあります。
ただし、ライセンスの種類や使用条件によって異なるため、各サービスの利用規約を確認することが大切です。
クレジット表記の有無は、使用する画像のライセンスと利用目的に依存します。
適切なクレジット表記を行うことで、著作権者への敬意を示し、法的リスクを回避することができます。
特に、生成AIで作成した画像を使用する際は、ライセンス条件を十分に理解し、必要に応じてクレジット表記を行うことが推奨されます。
人物画像やブランドロゴを含む生成画像の注意点
生成AIによる画像は、肖像権や商標権の観点から特に注意が必要です。
特に、人物の顔や企業ロゴが含まれる画像を生成・使用する場合、実在する個人やブランドと誤認される可能性があります。
これにより、法的トラブルを招くリスクがあります。
生成AIで作成された画像であっても、現実に存在する著名人に似ていたり、実在ブランドのロゴに酷似していたりすると、肖像権や商標権の侵害とみなされるケースがあります。
たとえば、広告バナーやサムネイルにこうした画像を無断で使用すると、企業から警告を受けるだけでなく、損害賠償請求に発展する可能性も否定できません。
特定の人物やロゴが含まれる可能性がある生成画像は、商用利用を避けるのが安全です。
アイキャッチ作成に使えるプロンプト例
生成AIでアイキャッチ画像を作成する際は、目的に特化したプロンプト設計が成果を左右します。
弊社でも、ブログのアイキャッチ画像制作において、以下のような専用プロンプトを実際に活用しています。
あなたは、ブログ記事に使用する「アイキャッチ画像」を専門にデザインするトップクリエイターです。 読者の興味を引き、記事の内容を直感的に伝える“視覚のキャッチコピー”を制作することが目的です。 # 出力対象 ・あくまで「アイキャッチ画像専用」として作成すること(図解や本文用バナーではない) ・画像は横528px × 縦297px(16:9比率/約56.4%) ・JPGまたはPNGで出力(背景透過は不要) ・画像内のテキストはPC・スマホ問わず視認性を保つこと # デザインルール ・記事タイトルや内容の要点をもとに、最小限のテキストでメッセージを構成する ・文字崩れや詰まりが起きないよう、フォントサイズと余白に配慮する ・配色・フォント・図形は「https://example.com」の雰囲気に合わせて統一する ・視線誘導が自然になるよう、レイアウトや図形配置に工夫を施すこと ・過度な装飾は避け、シンプルで洗練された印象に仕上げる # 制作フロー ①ユーザーが以下の情報を提示: ・記事タイトル(または見出し) ・主な内容やターゲット読者層 ・含めたいテキストやキーワード(任意) ・入れたいアイコンやイメージ要素(任意) ②内容に基づき、デザインイメージを構成し、仮案画像を提案 ③ユーザーのフィードバックを受け、必要に応じて修正 → 完成へ # 注意事項 ・画像比率は16:9。 ・色数は絞り、読者の集中を促すデザインを心がける ・Google検索結果やSNSでシェアされても、縮小表示で文字が読めるようにする ・視認性・統一感・直感性を最優先すること # 備考 このプロンプトは「ブログ記事の魅力を最大化するための専用アイキャッチ画像」制作に特化しています。# あなたの役割
関連記事:AIO(LLMO)で変わるSEO対策|AIに選ばれるコンテンツ設計法
まとめ:画像SEOで検索流入とユーザー体験を両立させよう
画像SEOは、ただ見た目を整える施策ではありません。
検索エンジンに正しく内容を伝えるための工夫であり、ユーザーに伝わりやすい情報設計でもあります。
検索結果における画像の存在感が増している今、alt属性やファイル名などの基本設定はもちろん、ページとの文脈が伝わる画像選びや使い方が求められています。
また、生成AIの活用が広がる中、ライセンスや著作権といったルールへの配慮も忘れてはいけません。
テキストだけでは伝えきれない内容を、画像という「視覚の言葉」で届ける。
そんな視点でサイトを見直すと、きっと新しい改善ポイントが見えてくるはずです。
今回は以上です。
よくある質問(FAQ)
-
画像は何枚がベスト?
画像の枚数に「正解」はありませんが、ユーザー体験とページの表示速度のバランスが鍵となります。
たとえば、Googleは「ページ速度が検索ランキングに影響する」と明言しており、特にスマートフォンでは読み込み時間がユーザーの離脱に直結します。
-
altタグには何を書けばいい?
記述のポイントは、「その画像の内容・意図を第三者が見ても理解できるよう、具体的かつ簡潔に表現すること」です。
Googleも、「alt属性は画像の内容を正しく伝えるための補足情報である」とし、曖昧な記述は避けるよう推奨しています。
-
画像が重くて読み込みが遅いときの対処法は?
画像がページの表示速度に大きな影響を与えることは、Google公式にも明記されています。特にモバイルユーザーにとっては、数秒の遅延が離脱率の上昇に直結します。
検索ランキングにも影響するため、画像の最適化はSEOにおいて必須の施策といえるでしょう。
【画像読み込み改善のポイント】
- 画像サイズを必要最小限に抑える(表示領域に合わせてリサイズする)
- 「TinyPNG」や「Squoosh」などのツールで圧縮する
- 遅延読み込み(Lazy Load)を導入することで初期表示を高速化
さらに、次のような技術も効果的です。
- WebP形式の導入:JPEGやPNGよりも軽量で高画質な次世代フォーマット
- CDN(コンテンツデリバリーネットワーク)の活用:地理的に近いサーバーから画像を配信し、読み込み速度を高速化
Googleが重視する「Core Web Vitals(コアウェブバイタル)」にも、LCP(Largest Contentful Paint:最大視覚要素の描画時間)など画像表示速度が関係する指標が含まれており、画像の最適化はUX(ユーザー体験)とSEOの両方を改善する重要施策です。
-
画像SEOの成果はどこで確認できる?
画像SEOの成果は、Google Search Consoleで「画像検索のパフォーマンス」を確認するのが基本です。
「検索パフォーマンス」レポートで「検索タイプ」を「画像」に切り替えることで、表示回数・クリック数・CTRが確認できます。確認手順- Google Search Consoleにログイン
- 「検索パフォーマンス」を開く
- 上部の「検索タイプ」から「画像」を選択
- 表示回数、クリック数、CTRを確認
また、CTRの高い画像や流入が多いページを特定することで、改善対象や成功事例が可視化できます。
継続的な分析と最適化によって、画像SEOの効果を最大化しましょう。
-
画像が多すぎるとSEOに悪影響はある?
画像点数が多いこと自体がSEOに悪影響を与えるわけではありません。
ただし、読み込み速度や関連性のない画像の挿入には注意が必要です。
ページの表示が遅くなる原因の一つに「未圧縮の大量画像」があります。
特にスマホでの表示速度に影響し、結果としてユーザー離脱率が上がる可能性があります。
また、コンテンツと無関係な画像を多数使用していると、Googleがページの意図をつかみにくくなり、評価が下がるリスクもあります。
あくまで「ユーザーに価値ある画像か?」という視点を忘れず、最適な点数と配置を心がけましょう。
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AIで作った画像はaltやファイル名をどうすべき?
生成AIによる画像も、alt属性やファイル名の設計方針は基本的に同じです。
Googleは、alt属性の主な目的を「画像の意味を説明すること」としており、生成手法の違いを明示する必要はないとされています。
ただし、内容がページ文脈と一致しているかどうかは、SEOにおいて重要です。
記事の著者

吉村 健太朗
シンクション株式会社 代表取締役
資格景表法特商法遵守 個人認証(KTAA)
薬機法医療法遵守 個人認証(YAMM)
Google広告「検索広告」認定資格
Googleアナリティクス個人認定資格
奈良でWEBマーケティングとWEB制作に特化した「ツナガル」を運営しています。私のWEBキャリアは2012年、副業でアフィリエイトを始めたことがきっかけでした。
3か月で月10万円を達成したものの、その後思い通りに成果が伸びず挫折を経験。これが、私とWEB業界の出発点となりました。
その後、営業を経験し、2020年には本格的にWEBの世界へ。現在では、地域に特化したキーワード戦略により300以上の上位表示を実現し、SEO対策マニュアルでは検索順位2位を獲得しています。
お客様と共に課題を乗り越え、成果を共に喜び合うことが私のモチベーションです。WEBに関することならどんなご相談でもお気軽にお声がけください。
・alt属性やファイル名の設定が自己流で、本当に合っているか不安
・画像を活用して検索流入を増やしたいが、どこから手をつけるべきか分からない
・生成AI画像のSEO対応やライセンスまわりが気になる
そんなときは、プロに相談してみるという選択肢もあります。
シンクションでは、SEOとコンテンツ運用に精通した専門スタッフが、画像活用の最適化をサポートします。