検索エンジンの仕組みは理解できてきました!さっそく記事を書いていこうと思います。
ちょっと待った!記事を書き始める前にコンテンツの計画を行う必要があるんだ。
今回は、コンテンツ計画の中でも特に重要な「キーワード選定」について説明していくね。
目次
SEOにおけるキーワード選定とは
キーワード選定とは、効果的なSEO対策を行うため、サイトに必要なキーワードを選ぶ作業のことを指します。
効果的なSEO対策を行うために、キーワード選定は重要な作業なんだよ。
なるほどです。でも、なぜキーワード選定を行う必要があるんですか?
なぜSEOでキーワード選定が重要なのか
まず、SEO対策においてキーワード選定を行わないとどうなるか想像してみよう。
すぐにコンテンツを書き始めることになると思います
そうだね。最初は勢いよく書けるだろうね。数カ月経つとどうなるだろう?
…。ネタ切れになるかもしれません。
その通り。キーワード選定を行わずにコンテンツSEOを始めると、他にも以下のようなケースに陥ることがあるんだ
- 同じような内容でコンテンツの重複が発生する(カニバリゼーション)
- 需要がないキーワードで記事を書く
- 勝てないキーワードで記事を書く
- 目的にあわないキーワードで記事を書く
- サイトテーマに一貫性がなくなる
- コンテンツのネタ切れ
キーワード選定を行わずに、コンテンツSEOに取り組むと、すごく遠回りになりそうですね…
そういうことなんだ。キーワード選定を行うメリットは下記のとおりだよ。
- SEO対策に必要なコンテンツが可視化できる
- 迷わずコンテンツ制作に専念できる
- サイトに一貫性が出るので、E-E-A-Tにも好影響が出やすい
- 無駄な記事を書かなくて済む(コンテンツ重複回避)
残念ながら方向性のないコンテンツSEOは結果が出ない事がほとんど。
効果的なSEO対策を行うためにも、キーワード選定は重要な工程なんだよ。
急がば回れ、ということですね。手順を教えてください。
キーワード選定7ステップ
キーワード選定の手順は次の7ステップです。
- サイトの目的と成果を明確にする
- ターゲット・ペルソナを明確にする
- メインキーワードを定める
- 関連するキーワードを洗い出す
- 各キーワードの検索ボリュームを抽出する
- キーワードをグループに分ける
- 自社・顧客・競合(3C)の観点からキーワードの取捨選択を行う
順番に説明していきます。
ステップ1:サイトの目的と成果を明確にする
「売上をあげたい」「お問合せ数を増やしたい」「認知を拡大したい」など、サイトの運用目的は様々です。
SEOにおけるキーワード選定はあくまでも「手段」なので、目的にあった手段を選ぶことが大切なんだよ。
また、目的に応じた成果についても数値化しておくとよいでしょう。
コンテンツSEOでよくある数値目標は以下の通りです。
- 売上高
- お問合せ数
- アクセス数
どのくらいの目標にすればよいのか、見当もつきません。
まずは理想でもOKだよ。計測する為にもまず成果目標を立てることが大切だよ。
ステップ2:ターゲット・ペルソナを明確にする
次に、ターゲット・ペルソナを明確にしていきましょう。
ターゲット設定とは、性別、年齢、居住地などの属性でグループ分けして狙う市場を決めることを指します。
一方、ペルソナはターゲットを1人の人物像までフォーカスしていきます。
キーワード選定を行う際にも「ペルソナ像ならどういったキーワードで検索するのか?」といった視点で行うと精度の高いキーワード選定が行えるでしょう。
実際にツナガルで作成したペルソナを紹介します。
- 森田守さん
- 35歳
- 男性
- 勤続13年目(製造関連)
- 新任WEB担当
- ウェビナーやセミナー、本や記事でマネジメント術等新しいことを学んでいる。
- 知的好奇心は強い
- 新しいことを勉強すること
- WEB、IT関係についての知識
- アフィリエイトの経験
- SEOの知識
- IT機器や電子機器の構造の理解
- ロジック思考
- 営業は向いていないと思っている
- 部下の気持ちを汲み取るのが苦手
- コミュニケーションが苦手
たとえば、複数人でコンテンツSEOに取り組む場合、ペルソナ像があると共通認識が取れるため、施策にブレが出にくいというメリットもあります。
ステップ③メインキーワードを定める
ターゲット、ペルソナを決めた後に、メインキーワードを決めていきます。
メインキーワードとは、SEO対策で狙いたいキーワードのことです。
メインキーワードはどうやって決めればよいのですか?
自社・競合・顧客の3つの視点から決めていくと良いよ。
- 自社の強みが活かせるキーワードか?
- 目的達成に貢献するキーワードか?
- 狙いたいメインキーワード関連の記事数、記事の質
- ドメインランク、ページランクなど
- キーワードの需要はあるか?(検索ボリュームの確認)
例えば、サイトの目的が「お問い合わせ数の増加」の場合、検索ボリュームが少なすぎるメインキーワードを選んでしまうと、検索順位1位を獲得したとしても目的達成は難しいでしょう。
仮に、メインキーワードで検索順位1位を獲得した場合に、目的達成が出来ているのかどうか?という視点で考えるのも良いかもしれないね。
なるほどです。ちなみにキーワードの需要(検索ボリューム)はどうやって確認するのですか?
検索ボリュームの確認には、キーワードプランナーというGoogleのツールを使うと便利だよ!
ステップ④関連するキーワードを洗い出す
次に、メインキーワードに関連するキーワードを洗い出し、エクセルなどにまとめていきます。
どうやって関連するキーワードを洗い出せばいいのですか?
色々な方法があるけど、以下の手順がおすすめだよ。
- 関連しそうなキーワードを考える
- ツールを活用し関連キーワードを膨らませる
それぞれ説明していきます。
関連しそうなキーワードを考える
まずは、メインキーワードに関連しそうなキーワードを考えます。
- 思いつく関連キーワードを書き出す
- 競合サイトをチェックする(サイトマップなど)
- ターゲットに接している人物にヒアリングする(営業マンなど)
- キーワードプランナーの「新しいキーワードを見つける」機能を活用する
ここで重要なのは、たくさんの関連キーワードを出すことではなく、サイトの目的にあった関連キーワードを出すことです。
なぜなら、コンテンツSEOに割けるリソースは人(企業)によってそれぞれだからです。
リソースが少ない場合、抜け漏れなく関連キーワードを出し切ることは非効率だと私は考えています。
ツナガルでは「目的に合うかどうか?」という判断基準で、関連キーワードを出すことを推奨しています。
ツールを活用し関連キーワードを膨らませる
関連キーワードを膨らませるには、便利なツールがあります。
- サジェストキーワード
- ラッコキーワード
今回は一例として、ラッコキーワードで関連キーワードを膨らませる事例をご紹介します。
まず、ラッコキーワードにアクセスして、キーワードを入力します。
すると、以下の様に関連キーワードが出てきます。
お~、関連キーワードがずらっと出てきました!
次に、『全キーワードコピー(重複除去)』をクリックし、エクセルなどに貼付します。
※この機能を利用するには、無料会員登録が必要になりました。
上記の作業を繰り返し、各関連キーワードを膨らませていきます。
すごく簡単に関連キーワードが出せるんですね。
そうだね。ラッコキーワードは、関連キーワード候補をサクッと出せる便利なツールなんだ。ただし、競合の多くも使っていることを考慮する必要があるよ。
ステップ⑤各キーワードの検索ボリュームを抽出する
次に、エクセルなどに貼付した各キーワードの検索ボリュームを抽出していきます。
検索ボリュームとは、特定のキーワードが1カ月間にどれだけ検索されたかを示す数値のことを指します。
検索ボリュームの抽出には、キーワードプランナーを使います。
以下は、キーワードプランナーを使って【ピアノ教室】の検索ボリュームを調べてみた図だよ。
ステップ⑥キーワード整理
各キーワードの検索ボリュームを抽出し終えたら、次に関連キーワードを整理していきます。
キーワードの整理方法の一例をご紹介します。
- 検索ボリュームによる分類
- 検索ニーズによる分類
それぞれ説明していきます。
検索ボリュームによる分類
キーワードは検索ボリュームによって以下の3つに分類されます。
ボリュームでの分類イメージは以下の通りです。
検索ニーズによる分類
検索ニーズは、以下の4つで分類されます。
分類は1つに絞れない場合もあると思うので、Know&Doのように、ざっくり分類しても良いでしょう。
検索ニーズによる分類イメージ
ステップ⑦自社・顧客・競合(3C)の観点からキーワードの取捨選択を行う
最後のステップは、キーワード選定の肝になる取捨選択です。
このステップで選び抜かれたキーワードをもとに、コンテンツSEOに取り組むことになります。
あらためてサイトの目的と成果を確認し、サイトに必要なキーワードを慎重に選定していこう。
はい!取捨選択の方法は、メインキーワードのステップでも紹介されていた方法ですね?
そうだね、改めて以下を確認しておこう。
自社
- 自社の強みが活かせるキーワードか?
- 目的達成に貢献するキーワードか?
- 狙いたいメインキーワード関連の記事数、記事の質
- ドメインランク、ページランクなど
- キーワードの需要はあるか?(検索ボリュームの確認)
選び抜かれたキーワードは、以下の様にマインドマップなどで整理しておくと、視覚化できるのでおすすめ。ツナガルは無料で使えるX-mindで整理しているよ。
ついにキーワード選定完了ですね!これからコンテンツ作り頑張っていきます!
キーワード選定後に行うべきこと
キーワード選定後に定期的に行っておくべきことをご紹介します。
- 定期的に検索順位をチェックする
- 定期的にキーワードの見直しを行う
定期的に検索順位をチェックする
キーワードをもとにコンテンツ作りを始めたら、定期的に検索順位をチェックしていきましょう。
順位検索ツールは無料~有料のものまで色々あるので、予算・状況にあわせて選択すると良いでしょう。
記事後半で、キーワード選定に役立つツールも紹介しているので、気になる方はチェックしてみて下さいね。
定期的にキーワードの見直しを行う
キーワード選定は、定期的な見直しが大切です。
コンテンツ制作を進めていくと、経験値があがるためキーワード選定の精度が上がっていきます。そのため、キーワード選定の見直しを行うと以下のようなメリットがあります。
- 1つの記事に対し、複数のキーワードで上位表示が獲得できたため、当初予定していたキーワードで記事を書く必要がなくなった。
- もっと良いキーワードに出会える
なるほどです。定期的に行うことでSEO対策が強化されるわけですね。
そのとおり!時間はかかる作業だけど、コツコツやっていこう。
キーワード選定に役立つツール
キーワード選定に役立つツールを、用途別で紹介していきます。
キーワード候補を出すためのツール
ラッコキーワード
検索窓にキーワードを入力するだけで、関連するキーワードの候補が出てくるツール、「ラッコキーワード」。
ゲストユーザー(非ログイン)で1日あたり5回までのキーワード抽出できます。
フリープラン登録で合計50回/日まで拡大されます。
URL:https://related-keywords.com/
Googleキーワードプランナー
キーワード調査や、キーワード選定をサポートするGoogle広告の運用ツール。
キーワードプランナーの使い方は、以下で解説しています。
流入キーワードの抽出ツール
Google Search Console
Google Search Console は、Google 検索結果でのサイトの掲載順位を監視、管理、改善するのに役立つ Google の無料サービス。
〇サーチコンソールの使い方(準備中)
検索ボリュームの確認ツール
Googleキーワードプランナー
先ほども紹介したキーワードプランナー。無料でも活用できます。
広告出稿をすることで、検索ボリューム精度が変わるのが特徴。
検索順位の確認ツール
Ahrefs(有料)
Ahrefs(エイチレフス)はSEO対策でよく使われている有用のSEO分析ツールです。
URL:https://related-keywords.com/
Rank Tacker(有料)
URL:https://www.link-assistant.com/ja/rank-tracker/
Rank Trackerは、有料のSEO順位チェックツールです。
Ahrefsと比べると、費用は抑えられます。
キーワードのツリーマップ化
X-mind
X-mindは、思考をマインドマップ化するのに使えるツールです。
無料でも利用できるため、ツナガルではキーワード選定の際によく使わせてもらっています。
まとめ キーワード選定は、SEO対策の土台
今回は、キーワード選定について解説してきました。
内容をまとめておきます。
- SEO対策に必要なコンテンツが可視化できる
- 迷わずコンテンツ制作に専念できる
- サイトに一貫性が出るので、E-E-A-Tにも好影響が出やすい
- 無駄な記事を書かなくて済む(コンテンツ重複回避)
- サイトの目的と成果を明確にする
- ターゲット・ペルソナを明確にする
- メインキーワードを定める
- 関連するキーワードを洗い出す
- 各キーワードの検索ボリュームを抽出する
- キーワードを整理する
- 自社・顧客・競合(3C)の観点からキーワードの取捨選択を行う
- 定期的に検索順位をチェックする
- 定期的にキーワードの見直しを行う
キーワード選定は、SEO対策における土台みたいなものなんだ。
大変な作業かもしれないけど、少しずつやってみよう!
はい!記事を見返しつつ、キーワード選定に取り組んでいきます。
今回は以上です。
記事の著者
吉村 健太朗
シンクション株式会社 代表取締役
資格景表法特商法遵守 個人認証(KTAA)
薬機法医療法遵守 個人認証(YAMM)
Google広告「検索広告」認定資格
Googleアナリティクス個人認定資格
奈良でWEBマーケティングとWEB制作に特化した「ツナガル」を運営しています。私のWEBキャリアは2012年、副業でアフィリエイトを始めたことがきっかけでした。
3か月で月10万円を達成したものの、その後思い通りに成果が伸びず挫折を経験。これが、私とWEB業界の出発点となりました。
その後、営業を経験し、2020年には本格的にWEBの世界へ。現在では、地域に特化したキーワード戦略により300以上の上位表示を実現し、SEO対策マニュアルでは検索順位2位を獲得しています。
お客様と共に課題を乗り越え、成果を共に喜び合うことが私のモチベーションです。WEBに関することならどんなご相談でもお気軽にお声がけください。