Googleは、検索エンジンの品質を評価するために、Google検索品質評価ガイドライン(以後、品質評価ガイドライン)を一般公開しています。
しかし、品質評価ガイドラインは、英語版しか配布されていないので読むハードルが高いガイドラインでもあります。
そこで、今回は、品質評価ガイドラインを翻訳しつつわかりやすく解説していきます。
検索品質評価ガイドラインは、SEO対策にも役にたつ考え方があるので、全体像だけでも理解しておくよ良いよ!
なんだか、難しそうですけど今日も頑張ります!
※原文と、日本語訳版は以下より確認できます。
目次
品質評価ガイドラインとは
品質評価ガイドラインとは、Google検索結果の品質を評価するためのガイドラインです。
Googleは、外部の検索品質評価者(サーチクオリティレイタ―)と協力して、検索結果の品質を継続的に評価しています。
品質評価ガイドラインは、定期的に更新されるよ。
ただし、ガイドラインは英語なので少し読むのが大変なんだ。
英語ですか…それだけで読むことを断念しちゃいそうです。
大丈夫。ガイドライン日本語版を用意したよ。
とはいえ、読むのも大変だと思うので、重要なポイントをわかりやすく解説していくね。
検索品質評価を行う理由
検索品質評価を行う理由は主に2つあります。
- 検索エンジンが効果的に機能しているか測定する
- 評価を検索エンジンの改善に使う
2021年は、757,583件の検索品質評価テストが行われたんだよ。
へぇ~、たった1年で、すごいテスト量ですね。
検索品質評価はSEOには影響しないのか?
外部の検索品質評価者のためのガイドラインということですが、SEOに影響はあるんですか?
良い質問だね。間接的なSEOへの影響があるよ。
品質評価ガイドラインでは、単一のレーティング(評価)が直接影響を与えることはできない、と記載があります。
No single rating can directly impact how a particular webpage, website, or result appears in Google Search, nor can it cause specific webpages, websites, or results to move up or down on the search results page.
Using ratings to position results on the search results page would not be feasible, as humans could never individually rate each page on the open web.
引用:品質評価ガイドライン 0.1 The Purpose of Search Quality Rating
重要なのは「単一」という部分です。
実際にGoogleは、たくさんの評価データを活用し、検索エンジンの改善を行っています。
以下は、2021年度の検索機能の改善実績データだよ。
単一の評価だけで検索順位が変動するわけではないけど、様々な評価データをもとに、検索エンジンの改善が行われている。
だから、SEOには影響があるというわけだ。
なるほど、品質評価ガイドラインは勉強する価値ありですね!
品質評価ガイドラインは3章で構成されている
品質評価ガイドラインは、176ページありますが、次の3章で構成されています。
- ページ品質評価ガイドライン
- 検索ユーザーのニーズを理解する
- ニーズ充足度評価ガイドライン(Needs Met)
1つずつ説明していきます。
1章:ページ品質評価ガイドライン
ページ品質評価ガイドラインとは、検索品質評価者が「ページの品質を評価する」ためのガイドラインです。
ページ品質評価の目標は、ページがその目的をどの程度達成しているかを評価することなんだ。
ページの目的ってなんですか?
よい質問だね。
ページ(コンテンツ)が作成されるには、なんらかの意図、つまり目的があるというのがGoogleの考えなんだ。
2.2 Understanding the Purpose of a Webpage
The purpose of a page is the reason or reasons why the page was created. Every page on the Internet is created for a purpose, or for multiple purposes. Most pages are created to be helpful for people, thus having a beneficial purpose. Some pages are created merely to make money, with little or no effort to help people. Some pages are even created to harm users. The first step in understanding a page is figuring out its purpose.
引用:検索品質ガイドライン 2.2 Understanding the Purpose of a Webpage
コンテンツを3つに分類しページ評価を行う
ページ品質評価では、コンテンツを3分類し区別する必要があると述べられています。
-
メインコンテンツ(MC)
ページの目的を達成するために直接役立つコンテンツ。
例:ブログ記事、商品ページ、ログインページなど
-
補足コンテンツ(SC)
ページの目的を直接助けるものではないが、貢献するコンテンツ
例:関連ページ、ナビゲーションメニューなど
-
広告・マネタイズ(Ads)
収益化目的で表示されているコンテンツやリンク
例:広告、アフィリエイトなど
品質評価ガイドラインでは、具体例をいくつも提示しているよ。
以下は、ガイドラインの事例の1つだよ。
赤色:広告・マネタイズ
青色:補足コンテンツ
黄色:メインコンテンツ
引用:品質評価ガイドライン
なるほど、画像で見るとイメージがつきますね!
そうだね、次に、品質評価のステップを確認しておこう。
品質評価のステップを知ることは、良いコンテンツ作りの参考になるよ。
ページ品質評価の3ステップ
ページ品質評価は、以下のステップで行われています。
- ページの真の目的を評価する。もしそのウェブサイトやページが有害な目的を持っていたり、真の目的について人々を欺くように設計されているのであれば、その評価は「最低」にすべきです。
- このガイドラインに記載されているように、ページが害をもたらす可能性を評価する。本ガイドラインで定義されているように、人々や社会に有害である、信頼できない、スパム的であるウェブサイトやページは、「最低」に評価されるべきです。
- そうでなければ、PQの評価は、このガイドラインに記述されているように、ページがその目的をどれだけ達成しているかということに基づいています。
3.0 Overall Page Quality Rating
Now that you are an expert in understanding websites and webpages, here are the high-level steps of Page Quality rating:
- Assess the true purpose of the page. If the website or page has a harmful purpose or is designed to deceive
people about its true purpose, it should be rated Lowest .
- Assess the potential of the page to cause harm as described in these guidelines. Websites or pages that are
harmful to people or society, untrustworthy, or spammy as defined in these guidelines should be rated Lowest .
- Otherwise, the PQ rating is based on how well the page achieves its purpose as described in these guidelines.
引用:検索品質ガイドライン 3.0 Overall Page Quality Rating
ページの評価「最低」ということは、何段階かで評価するということですか?
その通り!次に、評価の段階について説明していくよ!
ページ評価の段階について
ページの評価は、大きく分けて最低(Lowest)・低(Low)・中(Medium)・高(High)・最高(Highest)に区別されています。
実際の評価では、以下のようなスライダーを使って評価しているんだ。
スライダーを見ると、Low+や、High+などもありますね。
中間値も選択できるということなんですね。
そういうことだね。
でも、品質評価者はどうやってページの評価を決めているんですか?
良い質問だね。ページ品質評価では、以下の項目を考慮するように、と記載されているんだ。
- ページの目的
- 危害を引き起こす可能性があるか
- YMYLの度合い
- ウェブサイトの種類
- ウェブサイトおよびコンテンツ制作者の情報
- メインコンテンツの質
- ページのタイトル
- ページにおける広告と補足コンテンツの役割
- ウェブサイトとコンテンツ制作者の評判
- ページの信頼性(E-E-A-T)
SEO対策の観点で、特に重要なのは次の3つだと私は考えている。
・メインコンテンツの質
・YMYLの度合い
・ページの信頼性(E-E-A-T)
YMYLと、E-E-A-Tについて詳しくは以下で解説しています。
メインコンテンツの質とは
メインコンテンツの質は、ページ品質評価において、最も重要な検討事項のひとつです。
どうやってメインコンテンツの質を判断するのですか?
コンテンツ作成に費やされた努力の量、オリジナリティ、才能や技術によって判断されているんだ。情報ページや、YMYLトピックでは正確さも重視されているよ。
以下は、高品質と低品質のメインコンテンツの対照例です。
高品質メインコンテンツの詳細と実例 | 低品質のメインコンテンツの詳細と例 |
努力のレベルが高い:Webサイトやコンテンツ制作者が、ページの目的を達成するために懸命にコンテンツを作成した。
メインコンテンツは、目的をサポートするためによく整理され、編集され、キュレーションされている。
● 正確さ、深さ、明快さを備えたニュース記事
● 複数の参加者が有意義な議論を行うQ&Aページやフォーラムへの投稿
● 他の人がうまく作れるように、明確で役に立つ説明のある、よく整理されたクラフトのチュートリアルページ |
努力のレベルが低い:ウェブサイトやコンテンツ制作者の努力不足が感じられる。
● キュレーションや編集の欠如:ページの目的達成に役立つコンテンツが、あまり役に立たない邪魔なコンテンツやフィラーコンテンツと混在している。
● コンテンツ作成の欠如:ほとんど議論されていない、あるいは表面的なコメントしかないフォーラムへの投稿
● 整理整頓の欠如:工作のチュートリアルページで、上部に役に立たない “フィラー “がたくさんあり、下部に工作の作り方(ページの目的)を説明する努力がほとんどなされていない。 |
高いオリジナリティ ●メインコンテンツがユニークであること、あるいはウェブサイトにとってオリジナルであること
● ウェブサイトまたはコンテンツ制作者が制作したオリジナルの写真またはビデオ映像
● ページ上のコンテンツは、実体験に基づく個人的な視点など、コンテンツ制作者独自のものである |
オリジナリティの低さ
● 写真やビデオは他の情報源から
● 他の人が書いた製品レビューの要約など、他の人の視点の要約 |
高い才能や技術 ● メインコンテンツはクリエイターの才能を紹介する。例えば、才能あるコンテンツクリエイターが踊っている映像などだ。
● 例えば、熟練した配管工による配管工事のハウツー記事などである。 |
才能や技術が低い ● 例えば、配管工事のハウツー記事を、その手順を正確に説明するのに必要な技術を持たない人が書いた場合など。 |
参考:検索品質ガイドライン 7.1High Quality Main Contentより、翻訳し作成
各品質ページの考慮事項
ページ品質評価は、スライダーを使って評価すると先ほどお話しました。
次に、それぞれのページ品質の特定に関わる考慮事項を説明するね。
最低品質ページ(Lowest)
最初の検討 | 最低品質のページ |
ページの目的 |
・そのページが有害な目的を持っている。 ・ページや、サイトが人々を欺くように設計されている。 |
本ガイドラインに記載されているような危害を引き起こす可能性 |
・自他に有害である場合 ・特定集団に有害である場合 ・または有害な誤解を招く情報を含んでいる場合 |
ページのトピック、ウェブサイトのタイプ、YMYL基準の適用範囲 |
・すべてのページトピック ・すべてのタイプのウェブサイト ・オンライン・ショップ、医療サイト、重大な市民問題の報道など、高いレベルの信頼が必要なページやウェブサイトには、特に注意が必要 |
最初の検討を終えたら、次に以下の評価項目をチェックしていくんだ。
最低のページ品質評価 | 以下のいずれかが、最低品質の正当な理由となる |
メインコンテンツの質 |
・ページのハッキング、改ざん、スパムなど ・ページの内容が意味不明 ・メインコンテンツがコピーや、自動生成されて作られている ・十分な努力なしでメインコンテンツが作られている ・メインコンテンツの努力、オリジナリティ、才能、スキルがあまりにも低く、ページの目的を達成できない |
ページのタイトル |
・ページタイトルが、極端に誤解を招くもの、衝撃的なもの、誇張されたもの。 |
ページにおける広告と補足コンテンツの役割 | 広告、補足コンテンツ、インタースティシャル・ページ、ダウンロード・リンク 、またはウェブサイトの所有者には有益だが、必ずしもウェブサイト の訪問者には有益ではないその他のコンテンツにより、メインコンテンツが故意に 妨害されたり、不明瞭にされた場合。 |
ウェブサイトおよびコンテンツ制作者の情報 | ・信頼を要するページ(YMYLなど)にて、ウェブサイトやコンテンツの責任者の情報がまったく無い。 |
ウェブサイトとコンテンツ制作者の評判 | ・悪意ある行動や有害な行動など、非常に否定来な評判 |
ページの信頼性(E-E-A-T) |
・ページやウェブサイトが非常に信頼できない。 ・経験、専門知識、権威、信頼の欠如により、ページの目的を達成できない。 |
低品質ページ(Low)
最初の検討 | 低品質ページ |
ページの目的 |
・有益、もしくは害のない目的がある |
本ガイドラインに記載されているような危害を引き起こす可能性 |
・危害を与える可能性がない、もしくは危害を与える可能性は多少あるが、最低品質の基準を満たしていない。 |
ページのトピック、ウェブサイトのタイプ、YMYL基準の適用範囲 |
・すべてのページトピック ・すべてのタイプのウェブサイト ・オンライン・ショップ、医療サイト、重大な市民問題の報道など、高いレベルの信頼が必要なページやウェブサイトには、特に注意が必要 |
最初の検討を終えたら、次に以下の評価項目をチェックしていくんだ。
低品質のページ評価 | 以下のいずれかが、低品質の正当な理由となる |
メインコンテンツの質 |
・メインコンテンツに、十分な努力、オリジナリティ、才能、技術がない。 |
ページのタイトル |
・ページタイトルが、やや誤解を招く、衝撃的なもの、誇張されたもの。 |
ページにおける広告と補足コンテンツの役割 |
広告または補足コンテンツはメインコンテンツの仕様を著しく妨げている。 例:閉じにくい広告や、性的でないページにある性的広告など |
ウェブサイトおよびコンテンツ制作者の情報 |
・ウェブサイト情報や、ページ制作者に関する情報が十分ではない。 |
ウェブサイトとコンテンツ制作者の評判 | ・ウェブサイトや、コンテンツ制作者の軽度なネガティブ評判 |
ページの信頼性(E-E-A-T) |
・ページの目的に対してE-E-A-Tのレベルが不十分。 |
中品質ページ(medium)
最初の検討 | 中品質のページ |
ページの目的 |
・有益、もしくは害のない目的がある。 |
本ガイドラインに記載されているような危害を引き起こす可能性 |
・害を及ぼすことはないだろう。 |
ページのトピック、ウェブサイトのタイプ、YMYL基準の適用範囲 |
・すべてのページトピック ・すべてのタイプのウェブサイト ・YMYLや、オンラインショップのような高い信頼が必要なサイトは、特に注意が必要。 |
ページのタイトル |
・ページを要約するタイトルがある。 |
ページにおける広告と補足コンテンツの役割 | ・広告と補足コンテンツがメインコンテンツを邪魔したりすることがない。 |
ウェブサイトおよびコンテンツ制作者の情報 | ・ページの目的にあったウェブサイト、コンテンツ制作者の情報が十分にある。 |
中品質のページ品質評価 | 中品質の品質基準 |
メインコンテンツの質 |
ページの目的達成に、努力、オリジナリティ、才能、技術をもって制作されたメインコンテンツ |
ウェブサイトとコンテンツ制作者の評判 | ・良くも悪くもない。 |
ページの信頼性(E-E-A-T) |
・ページの目的に対して適切なレベルのE-E-A-T |
高品質ページ(High)
最初の検討 | 高品質のページ |
ページの目的 |
・有責な目的がある。 |
本ガイドラインに記載されているような危害を引き起こす可能性 |
・害を及ぼすことはないだろう。 |
ページのトピック、ウェブサイトのタイプ、YMYL基準の適用範囲 |
・すべてのページトピック ・すべてのタイプのウェブサイト ・YMYLや、オンラインショップのような高い信頼が必要なサイトは、特に注意が必要。 |
ページのタイトル |
・ページを要約するタイトルがある。 |
ページにおける広告と補足コンテンツの役割 | ・広告と補足コンテンツがメインコンテンツを邪魔したりすることがない。 |
ウェブサイトおよびコンテンツ制作者の情報 | ・ページの目的にあったウェブサイト、コンテンツ制作者の情報が十分にある。 |
高品質のページ品質評価 | 高品質の品質基準 |
メインコンテンツの質 |
・メインコンテンツは、高レベルの努力、オリジナリティ、才能、技術によって制作されており、ページの目的を十分に達成したもの。 |
ウェブサイトとコンテンツ制作者の評判 |
・ページのトピックに対するウェブサイトのポジティブな評判。 ・メインコンテンツの話題に対するコンテンツ制作者のポジティブな評判。 |
ページの信頼性(E-E-A-T) |
・ページの目的に対して高いレベルのE-E-A-T |
最高品質ページ(highest)
最初の検討 | 最高品質のページ |
ページの目的 |
・有益な目的がある。 |
本ガイドラインに記載されているような危害を引き起こす可能性 |
・害を及ぼすことはないだろう。 |
ページのトピック、ウェブサイトのタイプ、YMYL基準の適用範囲 |
・すべてのページトピック ・すべてのタイプのウェブサイト ・YMYLや、オンラインショップのような高い信頼が必要なサイトは、特に注意が必要。 |
ページのタイトル |
・ページを要約するタイトルがある。 |
ページにおける広告と補足コンテンツの役割 | ・広告と補足コンテンツがメインコンテンツを邪魔したりすることがない。 |
ウェブサイトおよびコンテンツ制作者の情報 | ・ページの目的にあったウェブサイト、コンテンツ制作者の情報が十分にある。 |
ページ最高品質評価 | 最高品質の品質基準 |
メインコンテンツの質 |
・メインコンテンツは、非常に高いレベルの努力、オリジナリティ、才能、技術によって制作されており、ページの目的が非常によく達成されている。 |
ウェブサイトとコンテンツ制作者の評判 |
・ページのトピックに対するウェブサイトの評判が非常に良い。 ・メインコンテンツの話題に対するコンテンツ制作者の評判が非常に良い。 |
ページの信頼性(E-E-A-T) |
・ページの目的に対して非常に高いレベルのE-E-A-T |
ブログ記事を書く際に、記事の目的を決めてから書こう。
書いた後に、自分の目で見て「記事の目的が達成できているか?」を評価する癖をつけると良いよ
なるほどです。SEO的にも自分の記事の評価者になることは大切そうですね。
2章:検索ユーザーのニーズを理解する
品質評価ガイドライン第2章は、「検索ユーザーのニーズを理解する」です。
原文では、約10ページほどで解説されているんだ。この章で大切なのは次の2つだと、私は考えているよ。
- クエリの理解
- ユーザーの意図を理解すること
1つずつ説明していきます。
クエリの理解
クエリの理解について、品質評価ガイドラインの内容を要約しておきます。
全部覚えるのは大変そうですね…
大丈夫。こんなクエリの考え方があるんだな、程度の理解でOKだよ。
-
ロケールとユーザーロケーション
言語や場所によってクエリの意味が違うことがある
例:クエリ[フットボール]米国ではアメフト、英国ではサッカーのこと。
-
場所を明示したクエリ
指定した場所に関連する検索結果が知りたいクエリ
例:クエリ[ホテル 奈良市]
-
複数の意味を持つクエリ
例:クエリ[アップル] iphoneなどを販売しているapple、中古車買取アップル、りんご
-
クエリの解釈が時間経過で変わる
例:クエリ[内閣総理大臣]
2022年に検索 岸田文雄氏
2017年に検索 安倍晋三氏
ユーザーの意図を理解する
ユーザーが検索するには、なんらかの意図があるんだ。
例えば、私が[近く 焼肉]とスマホで検索したとしよう。
私が検索した意図は何だと思う?
近くにある美味しい焼き肉店を探していると思います!
そうだね。ユーザーの意図を理解するとは、
なぜ、そのクエリを入力したのか?を考えることなんだ。
品質評価ガイドラインでは、クエリには4つの意図があると述べられています。
-
Knowクエリ(知る)
意図:探している事柄についてもっと知りたい
-
Doクエリ(実行する)
意図:目標を達成したい、
- Websiteクエリ(特定のウェブサイトを探している)
- Visit-in-personクエリ(特定の場所に訪問したい)
より詳しい解説は、以下で解説しています。
■内部リンク予定
検索意図から読み取るターゲット像
3章:ニーズ充足度評価ガイドライン(ニーズメット)
品質評価ガイドラインの3章は、ニーズ充足度評価ガイドライン(ニーズメット)です。
ニーズメットとは、ユーザーにとって、検索結果ページや、コンテンツがどれだけ役に立っているのかを評価することなんだ。
第1章のページ品質評価とは、どういう違いがあるのですか?
良い質問だね。
ニーズ充足度評価と、ページ品質評価の大きな違いは、クエリとユーザーの意図を考慮にあるんだ。
ページ品質評価は、クエリの事は考慮しない。一方、ニーズ充足度評価では、クエリとユーザーの意図を注意深く考慮する必要があるんだよ。
なるほどです。ページ品質評価は「ページそのものを評価」し、ニーズ充足度は、「クエリ、ユーザー意図、ページ」を評価するということですね。
14.0 The Relationship between Page Quality and Needs Met
The Needs Met rating is based on both the query and the result. You must carefully think about the query and user intent
when assigning a Needs Met rating.The Page Quality rating slider does not depend on the query. Do not think about the query when assigning a Page
Quality rating to the LP.引用:品質評価ガイドライン14.0 The Relationship between Page Quality and Needs Met
ニーズメットの評価とは
ニーズメットの評価も、ページ品質評価と同じく以下のようなスライダーで評価をします。
評価の段階は以下の通りです。
- ニーズを完全に満たしている(FullyM)
特定のクエリや結果にのみ適用される特別な評価カテゴリー。
すべての、あるいはほとんどすべてのユーザーが、その結果によって即座に完全に満足し、
そのニーズを満たすために他の結果を見る必要はない。 - ニーズを満たしている(HM)
多くの、あるいはほとんどのユーザーにとって非常に役に立つ。
さらに結果を見たいと思うユーザーもいるだろう。 - ニーズを中程度満たしている(MM)
多くのユーザーにとって有用であるか、一部のユーザーにとって非常に有用である。
一部のユーザーまたは多くのユーザーは、さらに結果を見たいと思うかもしれません。 - ニーズをわずかに満たしている( SM)
少ないユーザーに役立つ。クエリと結果の間にはつながりがあるが、強いつながりや満足の
いくつながりではない。
多くの、あるいはほとんどのユーザーは、さらなる結果を見たいと思うだろう。 - ニーズを満たしていない(FailsM)
ユーザーのニーズを完全に満たしていない。
すべての、あるいはほとんどすべてのユーザーが、さらなる結果を望むだろう。
参考:品質評価ガイドラインより翻訳
ニーズメットの各評価の具体例
ニーズメットの各評価の具体例を、品質評価ガイドラインから抜粋して紹介していきます。
どういう評価がされているのか確認し、自社のコンテンツ作りに活かそう。
はい!わかりました。
ニーズを完全に満たしている(FullyM)
FULLYM(Fully Meets)は、次のような場合に使用されます。
- クエリーとユーザーのニーズは、具体的で、明確で、曖昧であってはならない。
- そのクエリを入力したユーザーは、ユーザーの意図を完全に満たすために追加の結果を必要としない。
ニーズを満たしている(HM)
ニーズを満たしている(HM)の評価は、多くのユーザー、またはほとんどのユーザーのニーズを満たす結果に与えられます。
ニーズを中程度満たしている(MM)
ニーズを中程度満たしている(MM)の評価は、多くのユーザーにとって有益で満足のいく結果、または一部のユーザーにとって非常に満足のいく結果に与えられます。
ニーズをわずかに満たしている(SM)
ニーズをわずかに満たしている(SM)の評価は、一部または少数のユーザーにとって有益で満足のいく結果に与えられます。
マイナーな解釈、低品質、古い情報、若干の不正確さ、特定的すぎる、広すぎる、ニッチすぎる、なども(SM)となる要因です。
ニーズを満たしていない(FailsM)
ニーズを満たしていない(FailsM)の特徴は以下の通りです。
- ニーズを満たしていない、またはごく少数のユーザーにだけ役に立つ。
- 非常に古い情報
- ユーザーが探していない情報(有害、信頼できない、スパム、ポルノ)
SEO観点でいうと、ユーザーの検索意図を満たしていないページは、いずれ順位が落ちると考えるのが妥当だね。
品質評価ガイドラインの変更履歴(2020年12月~2022年12月)
品質評価ガイドラインは定期的に更新されています。
以下は、2020年12月~2022年12月の変更点です。
2022年12月
第1章 ページ品質評価ガイドラインのコンセプトと評価基準を大幅に刷新:ページ品質評価ガイドラインは、あらゆるタイプのウェブサイトやコンテンツ作成モデルに適用できるよう、より明確にした。
- ウェブページのタイプ別に「ウェブサイトの責任者とページ上のコンテンツの作成者を特定する」ためのガイダンスを明確化
- PQ格付けに関わる「ページ品質に関する考慮事項」の上位をまとめた表を追加し、各PQ格付けセクションに引き継ぐ(最低から最高)。
- ページクオリティ評価の中核となる以下の柱について、ガイダンスを洗練/拡張した:
○ メインコンテンツの質
○ ウェブサイトとコンテンツ制作者の評判
○ 経験、専門知識、権威、信頼(E-E-A-T)
- PQ格付けのセクションを最低から最高へと並べ替え、これらのセクション間の移行を合理化し、既存のガイダンスと事例を適切に削除した。
- セクションにガイダンスと説明を追加しました:エラーメッセージが表示されるページ、またはメインコンテンツが表示されないページ」、「フォーラムとQ&Aページ」、「ページの品質評価に関するFAQ」。
- 概念と例のリストを表に再構成(全体/適宜)
- 全体的な細かな変更(セクション間の一貫性を保つため、言葉、例、説明を更新し、古くなった例を削除し、誤字を修正した。)
2022年7月
- 新たに発行された検索品質評価者ガイドラインに沿った表現に刷新:概要
- YMYLを、重大な危害を防止するために高い精度が要求されるトピックに焦点を絞って改良し、新たな例題表を追加し、既存の例題を刷新した。
- E-A-Tの種類とレベルはページの目的によって異なること、そして低品質で有害なページはどのようなタイプのウェブサイトでも発生しうることを強調するため、「低ページ品質」と「最低ページ品質」のセクションに説明を加した
- すべてのデバイスタイプに適用できるよう、言語全体をリファクタリング。
- 全体的な細かい変更(スクリーンショットの更新、古くなった例や概念の削除
または更新、無関係な場合はユーザーロケーションの削除など)。
2021年10月
YMYLのサブカテゴリー「人々のグループ」の定義を拡大した。
- ウェブサイトやコンテンツ制作者のためのレピュテーション情報の調査方法に関するガイダンスの刷新
- 最下位ページの品質」セクションを再構成して更新。
- 動揺させる-不快感を与える」の定義を簡素化し、「最低ページ品質」セクションとの冗長性を排除。
- 全体的な細かな変更(一貫性を保つためにスクリーンショットやURL、文言、例を更新、古くなった例を削除、誤字の修正など)。
Googleその他のガイドライン
Googleには他にもガイドラインがあるんですか?
あるよ。主要なガイドラインは以下の通りだよ。
それぞれ、対象者、目的が違うので余裕があれば目を通してみると良いよ。
-
Google 検索の基本事項(旧ウェブマスター向けガイドライン)
ウェブサイトをインデックスさせるためのルールが記載されている。
- 検索エンジン最適化(SEO)スターターガイド
SEO対策を考えている人で、SEOの基礎知識が学べる
まとめ 品質評価ガイドラインを理解してSEO対策に繋げよう
今回は、品質評価ガイドラインで記載されている要点について説明しました。
品質評価の単一のレーティング(評価)は、検索順位に直接影響はしない、とされていますが、膨大な評価量をもとに、Googleは検索エンジンの改善を行っています。
つまり、品質評価ガイドラインは、SEO対策に間接的に影響があるわけです。
ただしく、理解してSEO対策に活用していきましょう。
さて、今回のまとめです。
- 品質評価ガイドラインは、検索品質評価者が検索エンジン結果を評価するためのガイドラインである。
- 品質評価ガイドラインは3章で構成されている。
- 検索品質評価は、間接的にSEOに影響がある。
- ページ品質評価はページの目的達成度合いを評価することを目標としている。
- ページの評価は、大きく分けて最低(Lowest)・低(Low)・中(Medium)・高(High)・最高(Highest)に区別されている。
- クエリから検索ユーザーのニーズを理解する
-
クエリには、4つの意図がある。
①Knowクエリ(知る)
②Doクエリ(実行する)
③Websiteクエリ(特定のウェブサイトを探している)
④Visit-in-personクエリ(特定の場所に訪問したい)
-
ユーザーのニーズをどれだけ満たせているかを評価するのがニーズメット
-
ニーズメットの評価は大きく分けて、FullyM、HM、MM、SM、FailsMの5段階ある
- ページ品質評価は「ページそのものを評価」し、ニーズメットは、「クエリ、ユーザー意図、ページ」から評価する違いがある。
お疲れ様でした。品質評価ガイドラインについて理解が深まったかな?
はい、少しずつですが理解が深まってきたと思います。
良かった!より深く学びたいなら、日本語翻訳した資料もあるので読んでみてね。
今回は以上です。
記事の著者
吉村 健太朗
シンクション株式会社 代表取締役
資格景表法特商法遵守 個人認証(KTAA)
薬機法医療法遵守 個人認証(YAMM)
Google広告「検索広告」認定資格
Googleアナリティクス個人認定資格
奈良でWEBマーケティングとWEB制作に特化した「ツナガル」を運営しています。私のWEBキャリアは2012年、副業でアフィリエイトを始めたことがきっかけでした。
3か月で月10万円を達成したものの、その後思い通りに成果が伸びず挫折を経験。これが、私とWEB業界の出発点となりました。
その後、営業を経験し、2020年には本格的にWEBの世界へ。現在では、地域に特化したキーワード戦略により300以上の上位表示を実現し、SEO対策マニュアルでは検索順位2位を獲得しています。
お客様と共に課題を乗り越え、成果を共に喜び合うことが私のモチベーションです。WEBに関することならどんなご相談でもお気軽にお声がけください。